『笑ってはいけない』復活はナシ? 過剰コンプラが芸人を“殺す”ことに…

松本人志 

松本人志 (C)まいじつ 

お笑いトリオ『ダチョウ倶楽部』の上島竜兵さんが、5月11日に逝去した。多くの人から悲しみの声が相次いでおり、現在のバラエティー番組の姿勢への嘆きの声も見受けられる。

上島さんは、日本テレビ系の大みそかバラエティー特番『笑ってはいけない』シリーズに出演し、毎回、出川哲郎のチームと対決。

リアクション芸で、お茶の間に笑いを届けていた。

「年末の風物詩として人気を博していた『笑ってはいけない』シリーズですが、2020年の『絶対に笑ってはいけない大貧民GoToラスベガス24時!』を最後に放送はありません。もちろん、復活を切望する声も少なくありませんが、放送されなくなった背景には、『BPO』のコンプライアンス的な問題もあるでしょう。ちなみに4月22日放送の『東野幸治のホンモノラジオ』(ABCラジオ)に上島さんが出演した際、『笑ってはいけない』の終わりを悲しむ会話を繰り広げていました。今となっては、同番組の復活はかなり難しい状況かもしれませんね…」(芸能ライター)

11日に『ダウンタウン』の松本人志はツイッターに《今日は仕事でテンションを上げるのに少し苦労しました。同世代の仲間やからね…》と綴っていた。

年末の笑いも復活は難しい…?

コンプライアンスが厳しくなるテレビ業界に、

《笑ってはいけないで上島軍と出川軍の戦いは毎年腹抱えて笑ってたな。もう見れないのか…》
《今のご時世コンプラやらでダメなんだろうけど、お笑いウルトラクイズ一挙放送とかやって欲しいな。そこにあるのは暴力やイジメなんかじゃなく、芸人たちだから出来る「芸」そのもので、思い出補正だけじゃなく、本当にTVが楽しい時代でした》
《コンプラであの人の芸が否定されたのもしんどかっただろうなぁ》
《コロナ禍、コンプラ問題、いろいろとリアクション芸人さんには辛い御時世だったのかなぁと思います》
《コンプラとか言い出すから芸人はやりたいことも出来なくなり、テレビから消えていく人も増える。もっと自由でいいじゃないか》
《「行き過ぎたコンプラが芸人を殺す」が比喩でなくなってしまった》
《世の中コンプラだらけで面白かった芸風が封印された芸人達の苦痛をいい加減知れよ!》

といった声がネット上にこだましている。

「今年4月に放送された『水曜日のダウンタウン』(TBS系)では、『若手芸人コンプライアンスでがんじがらめにされても従わざるを得ない説』を検証。罰ゲームで電流を流された際、『痛い』というセリフや『立ち上がる』といったリアクションが封じられるドッキリを『パンサー』尾形貴弘に仕掛けました。得意のリアクション芸を封じられた尾形は困惑。ネタバラシされた際、『もう俺出れねぇよ! もうそんなんダメになっちゃったら』『ちゃんと訓練受けて、やりたくてやってっから! 嬉しいんだわ、こっちは!』『これで子ども育ててんだ俺! 分かってください、皆さん。もう真剣に見ないでください。家で寝っ転がってポテチ食べながら見てください』と真剣な顔で訴えていました」(同ライター)

上島さんの訃報を受け、ビートたけしは《上島、大変ショックです。40年近く前から一緒に仕事をしてきたのに、芸人は笑っていくのが理想であって、のたれ死ぬのが最高だと教えてきたのに、どんなことがあっても笑って死んで行かなきゃいけないのに、非常に悔しくて悲しい》と追悼のコメントを発表している。

悪平等で過度なコンプライアンスが、長年にわたって体を張ってきたお笑い芸人を苦しめているのだろう。

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