“4630万円誤送金”焦点はどこに…「一番の被害者は納税者である町民」

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山口県阿武町から誤って振り込まれた給付金4630万円の一部を、別の口座に振り替えたとして24歳の田口翔容疑者が逮捕された事件に、新たな進展があった。

現在、田口容疑者が3つの〝決済代行業者〟に繰り返し出金していたことがわかっているが、そのうちの1つの業者から3500万円あまりが町の口座に返還されたことが分かった。

田口容疑者はこの業者に27回にわたり出金していて、返還されたのはその全額にあたるという。

「町は3500万円が返還されたことについて『係争中の事件なのでお答えは控えさせていただきたい』としていますが、田口容疑者の『オンラインカジノで使ってしまった』という証言は〝虚偽〟だった可能性が浮上しています。今後は残り1130万円を取り戻せるかが焦点になってくるでしょうね」(ネットニュースサイト編集者)

町の黙秘に対しても疑問の声が…

田口容疑者に対し、ネット上では

《プールしてたんだろうね。流石に4630万を1、2週間で使いきる人はいない》
《叩けばホコリが出るから、決済代行業者は空気読んで自治体にカネを返したってコトなのかな? いろいろ闇が深いな》
《金は使い切ったわけではなく分割して代行業者へ移管・保管していたって事? そうしたらつまりは容疑者の虚偽だったわけでしょ? 犯罪の上塗り?》
《容疑者の証言は一切信用できないし、情状酌量の余地もない。1円残らず返還させるべき》
《町に3500万戻ったのは良かった。でも、使い切った感を出していた男性は逃げ切るつもりだったんだな。その辺をしっかり検証して欲しいです》

といったコメントが寄せられている。一方、町が黙秘対応を続けていることに関しては

《説明責任って言葉を知らないのか? 役場は被害者面だが、一番の被害者は納税者である町民だろう》
《ここまで大事になってるんだから詳細をちゃんと公表するべき。なんだかんだで町役場も悪いことしたという意識が低すぎる》
《決済代行会社というのもきな臭いな。町の責任・説明・処罰なり今後の対処はどうなるんだ? 送金を間違えた方も完全な過失だと思うけど。そもそもお金の管理がちゃんとできないような町の存在も問題じゃないのか》
《税金をドブに棄てかけてこの対応か? ほんとうに舐めている》

といった指摘も寄せられている。

海外ネットカジノには仮想通貨のウォレットと直結できるものも多い。田口容疑者に懲役の実刑が下されたとしても、数年後、隠し持った仮想通貨を取り出すと莫大な資産になっている可能性もある。実際、過去にはソニー生命の社員が海外連結子会社の米口座から170億円を不正取得し、それらをビットコインに交換していたという事件も起こっている。

果たして今後、事件の真相は全て明かされるのだろうか…。

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