北朝鮮を密かに支えるアメリカ人の存在

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北朝鮮によるミサイル発射や核実験を制裁する意味で、今年9月1日からアメリカ国務省は、アメリカ人の北朝鮮訪問には制限を設けている。しかし、人道支援の分野に関しては例外だ。アメリカは、危機的状況が最悪の事態に陥らないように最後のチャンネルだけは維持しているのである。

「ドナルド・トランプ政権は北朝鮮への非難をエスカレートさせていますが、その一方で約70名のアメリカ人教授やスタッフを平壌科学技術大学に毎学期ごとに派遣し、最先端の科学技術を伝授しています。ほかにもアメリカの元国連大使だったビル・リチャードソン氏が暴露したように、アメリカ人の人道支援活動家や医療チーム、宗教ボランティアなどの主に左翼系の人々が、北朝鮮のために親身になって働いているとのことです。キリスト教のエバンジェリカル派が平壌市内で運営する学校では、600人の北朝鮮の子供たちが英語で授業を受けているほどで、こうした活動には常時200人ほどが関わっているようです」(国際ジャーナリスト)

北朝鮮国内のアメリカ系学校で学べるのは、北朝鮮の教育担当省が選んだ生徒に限っているのは間違いない。つまり朝鮮労働党幹部の子弟が中心だろう。

また平壌医科大学病院にはアメリカ人医師も常駐し、北朝鮮の市民へ医療サービスを提供している。その実績はおよそ30年にわたっているという。

 

宗教団体が中心になって支援

「特に1990年代半ばに発生した洪水や飢饉から命を救おうと、アメリカの宗教団体が中心となり、地道な人道支援活動を強化してきているのです。食糧援助にとどまらず、農業技術の移転や水路管理をはじめ健康や教育関連のサービスなどを年々充実させていて、今年に入ってからも新たに5台の救急車が贈呈されています。朝鮮キリスト友の会など米韓が立ち上げた北朝鮮支援グループもあり、直接専門家やボランティアが毎年のように派遣されてます。アメリカの二枚舌には、感心するというか、あきれて何も言えないというか…」(同・ジャーナリスト)

アメリカ軍の北朝鮮攻撃が開始される予兆がある現在、こうした一連のスタッフが北朝鮮国内にとどまっているかどうか、ぜひ知りたいところだ。

 

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