朝ドラ『ちむどんどん』に“宅配ピザ警察”出動!「この時代にないはず…」

(C)Jonathan Weiss / Shutterstock

俳優の黒島結菜がヒロインを務める、NHK連続テレビ小説『ちむどんどん』の第38話が6月1日に放送された。以前からトンデモストーリーで話題になっていたが、今回、時代錯誤ともいえるシーンが放送され、物議を醸している。

「ちむどんどん」は、今年で本土復帰50周年を迎える沖縄を舞台に、沖縄料理に夢をかけたヒロインと、支え合う兄妹たちの50年の歩みを見つめる家族の物語。

沖縄・やんばる地域で幼少期を過ごしたヒロイン・比嘉暢子(黒島)は、復帰とともに東京で働き始める。暢子は、西洋料理のシェフを目指し、遠く離れても家族の絆に励まされながら、修業を重ねていく。その過程で、故郷の食に自分らしい生き方を見いだし、東京で沖縄料理の店を開くために奮闘するようになる。

第38話では、新聞記者の和彦(宮沢氷魚)が、企画でイタリア人シェフのアレッサンドロ・タルデッリ(パンツェッタ・ジローラモ)を取材。その後、タルデッリが人生最後に食べたいものと言っていた〝ピッツァ・マルゲリータ〟を編集部員みんなで食べるシーンが放送された。

ピザの登場シーンにツッコミ殺到!

ところが「日本で宅配ピザが始まったのは1985年」という説から、ネット上には

《なぜ昭和40年代後半に宅配ピザ? 宅配は80年代からだよね?》
《みんなでピザ食べてるけど、新聞社近くのピザ屋からテイクアウトしたのかな? 宅配ピザはまだこの時代にはないよね》
《宅配ピザにしか見えなかった…この前の金ローで、日本で宅配ピザが始まったのは映画『E.T.』の大ヒットがきっかけと言ってたけど…百万歩譲ってテイクアウトとしても、あのダンボール箱はない》
《ちむどんどんの時代に宅配ピザも持ち帰り用の箱もなかったはず。NHKはきちんと時代考証してるのか?》
《テイクアウトにしても紙の箱は無かったんじゃないかな。そもそもみんななんでピザを慣れた手つきで食べてるんだ?》

など、さまざまな意見が飛び交っている。

「日本で宅配ピザの第1号店ができたのは、1985年の東京・恵比寿『ドミノ・ピザ』と言われています。ドラマの舞台は1972年なので、新聞社でピザを食べるにはイタリア料理店でテイクアウトするしかありませんね。今回、ドラマに登場した段ボール箱が宅配ピザのデザインに似ていたことから、視聴者が混乱してしまったようです。登場人物の誰か1人からでも『店で買ってきた』というセリフが飛び出せば、ここまで大騒ぎになることはなかったでしょうね。31日の放送では暢子と和彦が偶然再会しましたが、さらに下宿先まで同じというご都合主義に視聴者がずっこけたばかりです」(テレビ誌ライター)

かつてNHKの時代考証は専門の職員が担当し、徹底していたというのは、ドラマファンの間では有名な話。しかし、前作の連続ドラマ小説『カムカムエヴリバディ』でもその当時になかった車が走行しているなど〝時空のねじれ〟が発生していただけに、どうやら視聴者は疑ってかかる姿勢が身についてしまっているようだ。

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