映画版『極主夫道』アニメ作品にボロ負け! オタク文化に毒された日本映画界

玉木宏 

玉木宏 (C)まいじつ

俳優の玉木宏や川口春奈が出演する映画『極主夫道 ザ・シネマ』。6月3日から全国で公開が始まったが、残念ながら滑り出しは不調のようだ。

同作は、漫画家・おおのこうすけ氏の同名ギャグコミックを原作としたテレビドラマ『極主夫道』(日本テレビ系)の劇場版。

伝説の極道・黒田龍(玉木)が美久(川口)との結婚を機に足を洗い、主夫として家事などに奮闘する姿をコミカルに描いたハートフルコメディーだ。

そんな「極主夫道 ザ・シネマ」だが、6月4日から5日までの動員数などを集計した『国内映画ランキング』(興行通信社調べ)では、初登場6位という結果に。5位には8週目にもかかわらず『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』がランクインし、4位は3週連続で上位に食い込んだ映画『五等分の花嫁』、他にも初登場3位の『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』、2位の『シン・ウルトラマン』と、オタク向けの作品に惨敗する形となった。

オタク文化に毒された日本映画業界

「アニメ関連作品に圧倒され、最悪なスタートを切った『極主夫道 ザ・シネマ』。しかし5月20日から公開された俳優・吉岡里帆の主演映画『ハケンアニメ!』は、『国内映画ランキング』で公開初週からトップ10に入っていません。映画『五等分の花嫁』やヒドイ出来と言われている『鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー』などにボロ負け。そのせいか、公開からわずか1カ月も経たないうちに上映終了する映画館も出ているようです。『ハケンアニメ!』に出演していた俳優の前野朋哉は、《『ハケンアニメ!』今週木曜で上映終了の映画館が多いみたいですね。正直、悔しいです。1ヶ月は公開して欲しかった。しかし、映画の興行はシビアなのです》とツイッターで悔しさを滲ませていました」(映画ライター)

今週の映画ランキングで1位を獲得したのは2週連続で『トップガン マーヴェリック』だったが、この作品もオタクにすり寄った戦略を採用していたようだ。

「『トップガン マーヴェリック』の吹き替え版は超豪華な声優を起用し、また『ウマ娘 プリティーダービー』とのコラボ特典を配布することが決まっています。『トップガン マーヴェリック』は北米でトム・クルーズ作品史上1番のオープニング成績を収めるなど、そもそもの実力がある作品。声優や人気ゲームとコラボで集客を伸ばそうとしている状況は、正直薄ら寒いともいえます」(同ライター)

動画配信サービス『Netflix』のランキングで、配信直後の『ストレンジャー・シングス 未知の世界』シーズン4が世界中を席捲するなか、日本はアニメ『SPY×FAMILY』がランキング1位だった。日本で生まれる作品は、このまま独自の路線を辿ることになりそうだ。

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