NHK“性暴力被害”特集後に『関白宣言』をオンエア「台無し」「選曲ミス」

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6月14日放送の『クローズアップ現代』(NHK)では、これまで黙殺されてきた日本映画界の性暴力について特集。その内容自体は問題なかったものの、その後に放送された番組にツッコミが殺到している。

『週刊文春』の報道を受け、明るみになった映画界に蔓延している性暴力。この日の番組では、実際に性被害を受けたという女性が登場し、生々しい被害を告白した。

日本の映画業界は、キャスティング権を持つプロデューサーや監督が性暴力に及ぶケースが多く、ほとんどの被害者が泣き寝入りをしているそうだ。

日本映画界の性暴力の現状を丁寧に掘り下げた後、海外で行われている性暴力被害を防ぐための施策を紹介。スタジオでは日本の性暴力被害の実態と照らし合わせながら、その対策などについて議論が交わされた。

長年触れられなかった映画業界の闇に踏み込んだ特集だったが、その余韻に浸る間もなく、NHKは後番組として『うたコン』を放送。今年で歌手活動50年を迎えるシンガーソングライターのさだまさしが、『関白宣言』を披露していた。

完全に選曲ミス? なぜ『関白宣言』を…

「関白宣言」が流れると、ネット上では、

《今日の『クロ現』直後の関白宣言はヤバいだろう》
《反戦番組見た後に軍歌が流れたようなもんで台無しな気分》
《『クロ現』の話題から『うたコン』スタート曲が関白宣言は確実に選曲ミスでは》
《クロ現で映画のハラスメント特集した後に関白宣言流すとか…》
《次の番組いきなり関白宣言やってるし。何度聞いてもこの歌詞…》
《進んだ取り組みをした直後の『うたコン』で、冒頭にさだまさしの「関白宣言」かよ。ダメじゃん》
《うたコンで関白宣言って、ちょっとNHKさんどっちなの!? さだまさしさんがいけないわけじゃないんだけど…》

などと選曲を問題視する声が相次いでいる。

「『関白宣言』は1979年にリリースされた、名前の通り亭主関白な男性についての楽曲。よく聞きこめば、女性を愛していることが伝わる楽曲ですが、『俺より先に寝てはいけない』『口出しせず黙って俺についてこい』といったパンチのある歌詞のオンパレード。現代においては、女性蔑視の歌というイメージを持っている人も少なくありません。そのため多くの視聴者が違和感を抱いたのでしょう」(芸能ライター)

NHKがどのような意図でこのような編成にいたったかはわからない。「クローズアップ現代」の内容が良かっただけに、落胆した視聴者も多そうだ。

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