かねてから“無能”疑惑が上がっていた、『名探偵コナン』世界における警察組織。6月25日に放送されたアニメ第1048話『赤いヒツジの不気味なゲーム(後編)』では、まさにその証拠と言わざるを得ないシーンが登場。目暮警部の言動が物議を醸している。
※アニメ『名探偵コナン』の内容に触れています
今回のエピソードで追うのは、レストラン『ラ・ムーチョ』の料理長・若林哲三郎が、SNSで話題を呼ぶ“赤いヒツジ”に殺害された事件。彼の元には、アンリという女性を人質に、身代金を要求する脅迫メールが届いていた。
事件解決に向けて、目暮警部やコナン、小五郎たちが捜査に着手。そして事件の糸口を見つけると、容疑者となっているレストランの従業員たちを招集する。そして冴えわたった推理により、1人の犯人候補が浮上してきた。
2、3週間くらい前から動画サイトに赤いヒツジの動画がアップされていたみたい。
殺されたのはレストラン『ラ・ムーチョ』のオーナー兼料理長・若林哲三郎さん。彼のパソコンには脅迫メールが…。
赤いヒツジって一体!?
TVアニメ『名探偵コナン』「赤いヒツジの不気味なゲーム(後編)」
このあとすぐ! pic.twitter.com/Rd2aUmTg34— 江戸川コナン (@conan_file) June 25, 2022
問題のシーンは、そんなシリアスな推理の最中に飛び出した。コナンは犯人だと目星をつけた人物に、着ぐるみを着せることを提案。相手は少し躊躇するのだが、目暮警部は「コナンくんの指示に従ってください」と、警察の圧力によって強制する。
その結果、事件当時の状況がしっかり再現され、犯人特定にいたることに。しかし終わりよければすべてよし、とはならなかったようだ。
一般人の子どもを関与させる国家権力
言うまでもなく、警察が一般人を事件に介入させるのは言語道断で、ありえない行為。しかも小学1年生の子どもを名指しして、捜査の指揮をとらせるのは、かなりシュールな光景だと言えるだろう。そもそも、コナンが平然と事件現場にいること自体が不可思議なのだが…。
目暮警部のずさんな捜査姿勢に対して、ネット上では《この発言、なかなか異常な状態だよね》《指示に従ってくださいって言われるの面白すぎる》《国家権力を動かすコナン、ヤバすぎる小学生》《いつから警視庁は小学生の下請けになったのか?》《コナンくんの指示に従って下さいはパワーワードすぎるwww》《コナンくん、マジでどういう立ち位置?》といったツッコミが続出している。
ちなみに目暮警部は、アニメ第814話と第815話『ブログ女優の密室事件』にて、コナンたちを「死神」と表現したことも。彼は“世界の真実”に気付きつつあり、コナンの協力に目をつぶっているのかもしれない。
『金田一少年の事件簿』などと比較され、ミステリー作品としてはリアリティーがないと言われてきた「名探偵コナン」だが、ここにきて新たな次元に突入しそうだ。
文=大獄貴司
写真=まいじつエンタ