『24時間テレビ』は時代錯誤? チャリティーランナーが地球を救う可能性は…

兼近大樹 

兼近大樹 画/彩賀ゆう (C)まいじつ

8月27日から28日にかけて放送される、毎年恒例のチャリティー番組『24時間テレビ45 愛は地球を救う』(日本テレビ系)の制作発表会見が6月27日に開催。しかし、世間のニーズとズレた〝安全対策〟に、視聴者が呆れている。

今年は2019年以来3年ぶりに、有観客で実施。宮崎慶洋プロデューサーは「東京都の感染拡大防止ガイドラインにのっとり、安全対策を徹底して進めたい」とコメント。対面での募金は実施せず、スマホやパソコンでのキャッシュレス募金を活用するという。

総合司会を務めるフリーアナウンサーの羽鳥慎一は「久しぶりにお客さんがきます。1人でのマラソンが久しぶりに行われます。ちょっと普通の姿に戻りつつあります。少しでも普通に戻れたらという思いでやれたら」と意気込んだ。

「キャッシュレスより先にやることがある」

しかし、キャッシュレス募金以前にチャリティーランナーを強行する番組側の意図に対し、ネット上では

《募金箱にお金入れるだけで感染するなら、レジにいる店員さんはみんな感染者になってると思うけど? いまだに過剰対策すぎるんだよ、なんでも…。 単にこの時期だから、熱中症対策だって方がまだしっくりくるわ》
《キャッシュレス募金の前に、24時間テレビの関係者は今年からマラソンやめようって言う人は誰もいなかったのか? もう今の時代に合ってないよ》
《時代の変化を織り込んで終了する勇気を持って欲しい番組。加山雄三のラスト歌唱のために今年も実施?》
《長時間頑張ったから偉いとかいう考えが古いと思う。会社のような組織としての指示があり、それがどんなことでも受け入れなさい的な風潮を助長する番組だと思う》
《この種の番組は、テレビ局の「学園祭」のようなものになっているんだと思う。自分たちが寝ずに頑張ってる姿に陶酔し、満足している。同じ額の寄付を集めるのに、24時間も放送する必要ないのでは?》

など、冷ややかな声がまん延している。

「今年は梅雨明けも早く、6月時点ですでに各地で35度を超える猛暑を記録しています。それに加え、電力がひっ迫し、政府が節電を訴えかけていることから、開催をゴリ押しする日テレに非難の声が上がっています。また、その矛先は今年のチャリティーマラソンランナーの『EXIT』兼近大樹や、番組サポーターの徳光和夫にも向けられています。マラソンには万全のバックアップ体制がとられていますが、もし猛暑で兼近が倒れたり、途中棄権するようなことがあれば、一気に逆風が吹き荒れるでしょう」(芸能ライター)

〝感動ポルノ〟などの批判を受けて久しい24時間テレビ。しかし一方で、世間の〝社会問題〟〝福祉・介護〟への関心は高い。マンネリ化が叫ばれる中、タレントのギャラをなくすなど思い切った改革を打ち出さないと、いずれ視聴者にそっぽを向かれてしまうだろう。

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