『ホロライブ』VTuberの声優起用に猛反発…“オタク文化の外”は風当りが強すぎ?

『ホロライブ』VTuberの声優起用に猛反発…“オタク文化の外”は風当りが強すぎ?

『ホロライブ』VTuberの声優起用に猛反発…“オタク文化の外”は風当りが強すぎ? (C)PIXTA

8月19日公開の映画『ソニック・ザ・ムービー/ソニック VS ナックルズ』に、暗雲が立ち込めている模様。吹き替え版の声優として『ホロライブ』所属VTuber・戌神ころねが参加することが発表され、一部で拒否反応を示す人が続出しているようだ。

人気VTuberの起用に賛否両論

戌神ころねは『ソニック』のアンバサダーに就任しており、ソニックをイメージした青い新衣装や、セガサウンドチームとコラボしたライブイベントなどを発表。映画の吹き替え声優としての起用も、そんなコラボ企画の一環として行われた。

「ソニック・ザ・ムービー/ソニック VS ナックルズ」はソニックシリーズを下敷きとして3D映画で、今回は有名なライバルキャラ「ナックルズ」との戦いにスポットが当てられる模様。速さと力、ゲームファンならば、ほとんどが知っている因縁の対決なだけに、楽しみにしている人も多いようだ。

しかし戌神ころねの声優起用が発表されるや否や、SNSなどでは《SEGA好きだからつらい》《誰よ…普通にプロ雇ってよ…》《もともとVtuberの声優起用はキツいとしか思えんからキツい》《すまん、さすがに字幕版いくわ》《俳優が声優するのはまだしもVがしゃしゃり出てくんなよ》といった声が。プロの声優しか認めないオタク、VTuberアンチ、ゲームファン、映画ファンなどが入り混じり、地獄のような様相を呈している。

VTuberは一般人から見れば素人?

そもそも映画の吹き替え声優に関しては、タレントや芸人が起用されただけでも難色を示す人が、以前から一定数存在した。芸能人ですらブーイングに晒されるため、局所的な人気であるVTuberの場合にはさらに厳しい状況だと思われる。

一応、戌神ころねは「企業に雇われているVTuberの声優」として解釈できるため、そうした意味では“プロの声優”と言えるかもしれない。ただ、VTuberのことをあまり知らない一般人からは、「素人を起用している」と見られてしまうのも無理はないだろう。

また、「ホロライブ」とのコラボ企画ということで、ゲーム『リトルウィッチノベタ』の件を思い出す人も少なくない。同作はインディーゲームとして高く評価されていたが、“正式版”をリリースする際に声優として白上フブキ、白銀ノエル、尾丸ポルカといったVTuberを起用。

さらにNintendo Switchなどの豪華限定版パッケージにて、なぜかゲーム内のキャラより「ホロライブ」VTuberを全面に押し出したことも火種に。いずれも大きな不満の声が上がってしまった。

今ではすっかり有名になったVTuberだが、なんだかんだでキズナアイが動画投稿を開始してからまだ5年半。オタク文化の外で認められるようになるには、まだ時間がかかりそうだ。

文=大上賢一

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