『ONE PIECE』最終章のカギ?“Dの意志”とは一体何なのか…

『ONE PIECE』最終章のカギ?“Dの意志”とは一体何なのか…

『ONE PIECE』102巻(尾田栄一郎/集英社)

いまだ多くの謎を残している漫画『ONE PIECE』において、とくに考察が盛り上がっているのが「D」の一文字。モンキー・D・ルフィを含む「Dの一族」、そして彼らが受け継いでいるという「Dの意志」とは、一体何を意味しているのだろうか。

「D」の名を持つキャラクターたち

いまだ「Dの一族」の詳細は明かされていないが、まず共通点としては名前の一部に“D”の文字を持つことが挙げられる。ルフィ以外には、海賊王だったゴール・D・ロジャーや、ルフィの義兄であるポートガス・D・エースなどが存在しており、その数はすでに10人余りに及んでいる。

最近ではすっかり便利屋に定着しているローも、隠し名は「トラファルガー・D・ワーテル・ロー」。元海軍中将で、8歳のロビンを助けたハグワール・D・サウロなども、意味深なことに“D”の名を背負っていた。

また、「D」に関しては、第154話『アラバスタへ』にてDr.くれはが匂わせぶりなセリフを残している。「生きてたのか」「“D”の意志は…」と、一族に通底する“意志”の存在が示されていたのだ。

さらに考察を進める上で、重要な手掛かりとなるのが第764話『ホワイトモンスター』。そこでロシナンテが語った内容によると、「Dの一族」はある土地において“神の天敵”と呼ばれているという。

「ONE PIECE」世界の神といえば、やはりマリージョアに住む世界貴族“天竜人”を指すものと考えたくなる。だとすると、「Dの一族」は天竜人に敵対する意志を宿命づけられているのかもしれない。

また、同じく天竜人との関係でいうと、「ONE PIECE」でたびたび登場する「空白の百年」や、過去に存在したとされる「巨大な王国」との関連性も見えてくるはずだろう。

「Dの一族」の中にも対立構造がある?

天竜人は、歴史の表舞台に「D」の名前が残ることをつねに警戒しており、ゴール・D・ロジャーの名前をゴールド・ロジャーとして手配させていたほど。その一方で、とある「巨大な王国」の名前も消滅させるように動いている。天竜人は、巨大な王国を滅ぼした連合国の王族の末裔だというが、「D」もこの事件に関わっているのかもしれない。

すなわち「Dの一族」と天竜人の因縁は、はるか昔から続いていると思われるのだが、必ずしも敵対している者ばかりではないだろう。なぜなら「Dの一族」にも、少なからず対立構造が存在しているからだ。たとえば38年前に起きた「ゴッドバレー事件」では、「ロックス海賊団」を率いていたロックス・D・ジーベックが、海軍のモンキー・D・ガープとゴール・D・ロジャーの連合と戦闘し、死亡したとされていた。

この対立は、ちょうどルフィと黒ひげ“マーシャル・D・ティーチ”の対立を暗示しているような印象。ティーチはエースを倒して海軍に引き渡すことで、エースが死ぬ要因を作った。そして現在はルフィと同様、四皇に数えられており、いずれ全面戦争が起きることは避けられないだろう。

頂上戦争の際に、白ひげはいずれ世界中を巻き込んだ“巨大な戦い”が起こると語っていた。これら「Dの一族」の対立構造や、「Dの意志」が意味するもの、そして天竜人の存在…。さまざまな謎がどのように絡んでくるのか、最終章の幕開けを期待して待とう。

文=「まいじつエンタ」編集部
写真=まいじつエンタ