『スッキリ』特集の“カスハラ”が物議! 迷惑行為の加害者を擁護…?

加藤浩次 

加藤浩次 (C)まいじつ

7月15日放送の『スッキリ』(日本テレビ系)では、客からの悪質なクレームや暴言、迷惑行為などの〝カスタマーハラスメント〟が起こっている日常について取り上げた。しかし、加害者を擁護するかのような姿勢が、視聴者の間で物議を醸している。

番組では公共交通機関でカスハラが増えているという事例を紹介。電車やバスなど公共交通機関で働く約2万人に調査したところ、カスハラ経験者は46.6%。およそ2人に1人が迷惑行為を受けたことがあるという結果になった。

続けて、今年2月に撮影された横浜市内のタクシーのドライブレコーダー映像を紹介。乗り込んだ30代くらいの男性客が目的地を告げたのち、急に自分のメガネを落としてしまった。そして「ヒビ入っちゃった。真ん中のところが折れた」と運転手にメガネを見せた。運転手が金額をたずねたところ、男性客は〝39万円〟と高額な数字を提示するのだった。

運転手が支払いができないことを伝えると、「ほかのタクシーに乗るからもういいよ。降ろしてくれ」とブチギレ。運賃を支払わずに降りていった。

番組では今月4日、JR山手線渋谷駅で財布を線路上に落とした男性が、非常ボタンを押して駅員に注意される動画を盗撮し、ネットで公開した例なども紹介。こういった事例に対して労働組合は「セクハラ、パワハラについては対策を講じることが法で義務付けられているが、カスハラについては法的裏付けがない」とコメントする。

MCの加藤浩次は「会社側の人たちの気持ちがわかるんですよ。色々自分の情報晒されたりとかで困るよね。でも間違ってるのは相手だから。断固たる態度で、会社側が社員を守る対応をしていかないと変わらないと思う」とハッキリ主張した。

「カスハラで済まされる問題ではない」

この放送を受け、視聴者からは、

《店員へのクレームをカスハラで済ませちゃうところが問題》
《カスハラの対策ウンヌン言う前に、反抗してる奴のモザイクと音声加工を残したままってどうなの?》
《ハラスメントって言い方が良くない。まるめないで詐欺恐喝名誉毀損ってはっきり言えばいいと思う》
《もういい加減にカタカナ言葉で犯罪行為をぼかすのもうやめない? カスハラじゃなく恐喝でしょ?》
《注意喚起したいと本気で思ってるなら、なぜ加害者をぼかすようなことをするんだろうか…》

など、疑問の声が上がっている。

「番組ではいくつか公共交通機関で起きたトラブルを取り上げました。しかし、〝カスハラ〟と近年流行している〝~ハラスメント〟の言葉に乗っかり事例を紹介するというだけの姿勢に疑問の声が上がっています。もっとも、SNSの普及などによって援助交際を〝パパ活〟と言ったり、出会い系アプリを〝マッチングアプリ〟と称したりすることもしばしば。労働者が被害を受けている以上はもっと具体的な策を講じていかなければ、同様のクレームは起こることでしょう」(テレビ誌記者)

同様の例が起こった際、その場で身を守れる対策を講じてほしいものだ。

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