『呪術廻戦』禪院直哉イモムシ化は名著が元ネタ?「カフカの『変身』を思い出した」

『呪術廻戦』禪院直哉イモムシ化は名著が元ネタ?「カフカの『変身』を思い出した」

『呪術廻戦』19巻(芥見下々/集英社)

『呪術廻戦』ファンの間で圧倒的な人気を誇るキャラクターが、7月19日発売の『週刊少年ジャンプ』33号でまさかの再登場を果たした。その姿はすっかり変わり果てているが、はやくもネタキャラとしての魅力が爆発しているようだ。

※『呪術廻戦』最新話の内容に触れています

第191話『桜島結界(1)』では、鹿児島の桜島結界で「死滅回游」に参戦した禪院真希と加茂憲紀にスポットが当てられた。順調に結界内の呪霊や術師を蹴散らしていた2人のもとに突然、巨大な呪霊が目にも留まらぬスピードで突撃してくる。

執拗に真希だけに狙いを定める呪霊に、真希は防戦一方。さらに彼女を捕らえた呪霊は流暢に話し始めるのだが、ずるりと出てきた顔は死んだはずの禪院直哉そのものだった──。

直哉は禪院家の前当主・直毘人の息子であり、数えきれないほどの男尊女卑発言によってお馴染み。真希を幼少期から虐げていたが、そんな彼女が覚醒したことで、完膚なきまでに敗北していた。

かつては“顔だけはいい”と評判だった直哉だが、呪霊化したことで、巨大な芋虫のような姿に。顔のまわりには触手らしきものが無数に生え、おぞましいビジュアルとなっている。

ますますネタキャラ化が進んでしまう

あまりに悲惨すぎる直哉の復活に、読者たちも《まさかイモムシになってくるとは誰も思うまいよ》《本当におもしれぇ男だな》《これだから直哉くんはやめられない! ドブカス最高!》と興奮を抑えきれないようだ。

ちなみに芋虫型の呪霊は前回から登場していたのだが、そこではコガネに対してシンプルかつ鋭い暴言を吐くシーンが。口の悪さから、一部ではすでに「直哉説」が囁かれていた。今回、その考察が真実だったことが判明してしまい、《芋虫が本当に直哉だったの面白すぎるだろ》《そんなわけないと思ってたらマジで直哉だったから爆笑してる》と波紋を呼んでいる。

また、人間が突然、虫になるという展開に、《今週の直哉くん見て、カフカの「変身」を思い出した》《身内に見殺しにされたところとか、虫みたいになっちゃうところとか、カフカの「変身」を想起してしまう》《直哉はグレゴールザムザだった?》と、フランツ・カフカの名著『変身』を思い出す人たちも見受けられた。

作中の時間軸では、直哉が死亡して呪霊化するまでの期間は2日ほど。そして人間の姿を失ってもなお、真希に対する並々ならぬ執着心を見せており、京都にいたはずが鹿児島まで追いかけてきている。もはやストーカーじみたメンタルを感じざるを得ないが、2人の因縁はどこまで続くのだろうか…。

文=野木
写真=まいじつエンタ