アニメ『ダイの大冒険』88話で神改変! 原作の矛盾解消に絶賛「地味だけどいい仕事」

アニメ『ダイの大冒険』88話で神改変! 原作の矛盾解消に絶賛「地味だけどいい仕事」

『ドラゴンクエスト ダイの大冒険 新装彩録版』25巻(漫画:稲田浩司、原作:三条陸、監修:堀井雄二/集英社)

アニメオリジナルの改変によって、たびたび炎上騒ぎを巻き起こしてきたアニメ『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』(テレビ東京系)。7月30日に放送された第88話『闇の衣』では、むしろ原作の矛盾点を見事に解消するシーンが追加されており、《神アニオリ》と称えられている。

※アニメ『ダイ大』最新話の内容に触れています

ラーハルトやヒムなどの強力な助っ人により、ポップたちはミストバーンを追い詰めることに成功。しかしミストバーンは外套を脱ぎ去り、今まで隠してきた素顔を露わにする。

真の力を開放したミストバーンは、自分が大魔王バーンを超える魔王軍最強の存在だと豪語。その言葉通り、ラーハルトやヒムを軽々とねじ伏せるほどの実力を発揮していく。

そこで白羽の矢を立てられたのがポップ。あらゆる物質を消滅させる極大消滅呪文「メドローア」なら、ミストバーンの鉄壁の防御を破れるかもしれないからだ。

クロコダインが「わずかにヤツを足止めできれば…」と考えながらポップの方に目を向けると、ヒュンケルもそれに同調したかのように「まだ最後の手段が残されている」とモノローグで呟く。そしてほぼ全員の目がポップの背中に集まり、「メドローア」への期待が高まるのだった。

原作ラーハルトの“矛盾”とは…?

ただし、ここで問題になってくるのがラーハルトの言動。彼は初期に登場するもヒュンケルに敗れて退場。最終決戦の直前に生き返り、パーティーに加わったという流れだ。つまりは「メドローア」を一度も見たことがないはずだった。

しかし原作ではなぜかこのシーンにて、「メドローア」を知っているかのように反応。ポップの背中を全員が凝視する場面にて、しっかりその顔が描かれていた。

そんな原作の矛盾点を踏まえて、アニメでは気の利いたオリジナル展開が追加されることに。ラーハルトは「どんな秘策かは知らんが、ここは俺もそれに賭けてみるとしよう」と、「メドローア」を知らないまま、空気を読んだことになっている。

これには原作改変に目くじらを立てがちなファンも大満足だったようで、ネット上では《ラーハルトはメドローア見たことないから、スタッフナイス!》《ラーハルトのセリフ追加、地味だけどいい仕事だ》《ちゃんとアニオリで知らないけど察してる感出してくれてる! 素晴らしい》《細かいとこだけど良い改変だぁ》と称賛の声が巻き起こっていた。

スタッフが原作をしっかり読み込んでいなければ、今回の改変は不可能だったはず。適当な映像化でお茶を濁しがちなアニメ業界に、いい影響が出ることを期待したい。

文=Tら
写真=まいじつエンタ