「三億円事件」から生まれたユニークな駄玩具

1968年12月21日、1枚の顔写真が日本全国に向けて公開されました。同月10日に起きた『三億円事件』の犯人の指名手配写真です。

現金輸送車に積まれた東京芝浦電気(現・東芝)従業員のボーナス約3億円が、偽装した白バイ隊員に強奪された事件で、日本犯罪史上、最も有名な犯罪のひとつです。

時効が成立し、未解決事件となったことでいろいろな憶測を呼び、何度もドラマや小説などで作品化された稀有な事件ですよね。

当時、まだ7歳だった私ですが、あの顔写真はいまだに脳裏に焼き付いています。犯人の指名手配写真は毎日のように新聞やテレビで報道され、近所の銭湯にまで貼り出されていたからです。

この事件のおかげでクローズアップされたのが、犯人の指名手配写真を作成した手法である“モンタージュ写真”という言葉でした。

これは顔の形、目、鼻、口、髪形など何枚かの写真から一部分ずつを取ってひとつに合成した写真のこと。

当時の刑事ドラマでは、モンタージュ写真を作るシーンが盛んに登場していましたが、私もよくドラマを見ながら「モンタージュ写真作りに協力したいなぁ」と思ったものです。

そんな子供たちが多かったのか、その願望をかなえる駄玩具が売られていました。それがこの『うわさのモンタージュ』です。

《うわさの~》とあるのでバラエティー番組『金曜10時! うわさのチャンネル!!』がはやっていた1973年ごろのものでしょうか。

目や口、鼻なと顔のパーツが描かれた透明のフィルムを重ね合わせてひとつの顔を作るゲームです。「福笑い」のようにヘンな顔を作って遊んだり、友達や先生の顔を作ったりして、みんなでワイワイ遊べます。

これなんかは山口百恵さんにそっくりにできました。

あれ! 目のパーツを変えただけで欽ちゃん似の顔になりました。

たくさん買って、顔のパーツをたくさん集めた方がより正確なモンタージュが作れるわけですから、さぞかし子供たちの購買欲を誘ったことでしょう。メーカーもなかなかうまい商品を考えたものです。

ところで、Wikipediaを見ると、『三億円事件』の顔写真は、容疑者に酷似した人物の顔写真をそのまま用い、ヘルメットなどの素材と合成しただけのものだったそうです。今まで全く知りませんでした。

あれほどモンタージュ写真として喧伝されていたのに、パチめんこのようなものだったとは…。ちょっとガッカリ。

(写真・文/おおこしたかのぶ)

 

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