9月7日発売の『週刊少年マガジン』41号に、長寿ボクシング漫画『はじめの一歩』の第1394話が掲載された。そこで千堂武士からリカルド・マルチネスの過去について衝撃的な発言飛び出し、往年のファンたちをどよめかせている。
※『はじめの一歩』最新話の内容に触れています
ついに始まった“絶対王者”リカルドvs“未知の天才”ウォーリーの世界タイトル戦。基本のスタイルでどっしりと構えるリカルドに対し、ウォーリーはまるで短距離走のような全力疾走でリングを走り回り、かく乱を試みる。
ボクシングの常識を外れたウォーリーの行動にも、顔色1つ変えないリカルド。ギャラリーが流石…と思った矢先、ウォーリーの走り込みながらのパンチが、リカルドの顔面にヒットする──。
ここで気になるのが、試合を見ていた千堂の言動だ。彼はリカルドの強さを認めているようで、今までまともに“顔面”に触れたボクサーすらいないと解説する。そのためウォーリーの攻撃が通った瞬間、ありえないものを見たという顔で驚愕するのだった。
しかし「はじめの一歩」を長年追ってきた読者には、千堂の言葉こそ信じられなかった模様。《伊達さんがいなかったことにされてない?》《伊達さん思いっきり顔面殴ってたよな?》《歴史改変されてすべて回避するボクサーになってたのか》といったツッコミが相次いでいる。
世紀の一戦がなかったことに!?
読者たちが口々に指摘しているのは、リカルドの顔面をまともに触った元日本フェザー級王者・伊達英二の存在。かつて伊達はリカルドとの世界タイトル戦を繰り広げ、そこで顔面にクリーンヒットをかましていた。
ゴングが鳴った瞬間、伊達はグローブを合わせるや否や、鋭い左のジャブを連発。グローブを弾いた上で、リカルドの顔にパンチを当てていた。序盤には主導権を奪うほどの勢いを見せており、試合全体を通しても、作中トップクラスの名勝負として語り継がれている。
そもそも、千堂や一歩がリカルドを意識するようになったのは、この試合があったからだろう。なぜ今回の千堂は、ボクサー人生に影響を与えた一戦を忘れてしまっているのだろうか。
読者の中には、《千堂が記憶喪失なのか、それとも世界がそういう風に書き換えられたのか》《これがウォーリーの真の能力“過去改変”の力か…》と、ウォーリーの能力を考察する人も。
“誰も触ったことがない”リカルドの顔面をウォーリーが捉えたことで、この世界線に大きな変化が生じるかもしれない。
文=Tら
写真=まいじつエンタ