『週刊少年ジャンプ』が誇る不朽の名作『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』が、2023年に再アニメ化されることが決定。そこで作者の和月伸宏が旧作にまつわる衝撃的なコメントを発表し、ファンを騒然とさせているようだ。
今作“は”信頼できるスタッフに
「るろうに剣心」が最初にアニメ化されたのは、1996年のこと。フジテレビ系列のゴールデンタイムで約2年間放送され、その後3度にわたってOVAが制作されている。2007年頃には英語吹き替え版のワンシーンがネットミーム化したこともあり、色々な意味でファンの記憶に残る作品となった。
そんな旧作から四半世紀を経ての再アニメ化だが、今回は和月が自らキャラクターデザインやシナリオを完全監修するとのこと。また、スタッフやキャストも一新されており、主人公の緋村剣心役に斉藤壮馬、ヒロインの神谷薫役に高橋李依が抜擢されている。
そんなアニメ化の発表に伴い、和月は意味深なコメントを発信。《今作は信頼できる新スタッフと忖度一切なしのガチ選考で選ばれた実力派新キャストでの制作となります》とアピールしたのだ。
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るろうに剣心
-明治剣客浪漫譚-
新情報④
◢|原作者 #和月伸宏 先生
より、コメントをいただきました。https://t.co/E8VeTcmypG#るろ剣 #るろうに剣心 pic.twitter.com/Jx71abMYdC— TVアニメ「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-」公式 (@ruroken_anime) September 24, 2022
あたかも旧作アニメ版は信頼できないスタッフの作品であり、キャスティングには忖度があったと仄めかすような発言。ネット上では、《まるでOVAのスタッフは信頼できないみたいな言い方やな》《「今作は」の「は」に引っかかるんだよなぁ》《忖度…ディスってて草》《前作のスタッフや関係者も見てるだろうによくこんな発言できるね》と大きな波紋が広がっている。
「旧作超え」という高いハードル
たしかに、旧アニメ「るろうに剣心」におけるキャスティングは、一般的なアニメのそれとはやや異質。剣心役を演じる主演声優は、元「宝塚歌劇団」トップスターの涼風真世、そしてメインヒロインの神谷薫も主に役者として活躍する藤谷美紀だった。そこには演技力とは別に、なんらかの力学が働いていたのかもしれない。
そもそも旧作は主題歌についても、番組スポンサーだった「ソニー・ミュージックエンタテインメント」のアーティストが頻繁に起用されていたとされる。JUDY AND MARYの『そばかす』や川本真琴の『1/2』など、いまだに語り継がれる名曲が多いが、作品とまったく関係ない歌詞の曲も少なくなかった。
とはいえ、旧作版剣心のCVは定着しており、《剣心の声は涼風真世さん以外受け入れられない…》と言われるほど。楽曲も軒並みメガヒットを記録しており、作品の人気を引っ張り上げていた印象だ。
むしろ原作と原作者を尊重することで、旧作よりも盛り上がらない作品となってしまう可能性も。似たような例としては、オリジナル要素が多い旧作アニメ版で大ブレイクした『鋼の錬金術師』を連想せざるを得ない。
令和版「るろうに剣心」が「ハガレンの二の舞になった」などと言われてしまわないといいのだが…。
文=「まいじつエンタ」編集部
【画像】
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