次々と新連載が投入される代わりに、人気がふるわない作品は容赦なく打ち切りにされていく『週刊少年ジャンプ』。次なる打ち切り候補としては、2020年9月から連載されている仲間りょうのギャグ漫画『高校生家族』が浮上しているようだ。
新連載が次々にネタ被り
「高校生家族」は、一家そろって同じ高校に入学することになった家谷光太郎の悲哀を描いた作品。シュールな青春模様が人気を獲得しており、すでに連載開始から2年も生存を果たしている。
しかし掲載順は安定しているとは言い難い状況。さらにファンが不安視しているのは、最近始まった新連載ラッシュとの“ネタ被り”だ。
まず11月14日発売の『週刊少年ジャンプ』50号では、第一弾としてタイザン5の新連載『一ノ瀬家の大罪』がスタート。同作はいびつな設定ではあるものの、6人のキャラクターが織り成す家族ドラマになりそうだ。
そして「ジャンプ」51号では、原作・西尾維新、作画・岩崎優次の『暗号学園のいろは』が始まるのだが、こちらは学園モノ。
決定打として、「ジャンプ」52号ではギャグ漫画の新連載として『ジモトがジャパン』作者・林聖二による『イチゴーキ!操縦中』が始まる。
大団円に向けた下準備か
家族モノ、学園モノ、ギャグ、いずれも「高校生家族」の核心となっている題材であり、新連載がこれでもかとネタ被りしている。そこでネット上では、《終了するのはやっぱりネタが被ってる高校生家族?》《ギャグ漫画新連載来るから終わりそう》といった憶測が広がっているようだ。
しかも「高校生家族」では現在、物語がクライマックスを感じさせる展開へと突入したところだ。
「ジャンプ」50号に掲載された第110話『恋の潮時』では、光太郎が序盤から想いを寄せていた同級生、弓木亜梨沙に告白。家谷ファミリーの乱入により有耶無耶になりかけるも、想いを伝えることに成功している。
これまで宙づりだった三角関係も進展しており、サブタイトルの「潮時」が指すように、恋愛ネタは一区切りついたと言えるだろう。ここから他の家族たちの物語も次々と畳みに入っていくのかもしれない。
このまま作中で卒業が描かれる前に、「ジャンプ」からの卒業を迎えてしまうのだろうか…。
文=野木
【画像】
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