伝説のジャンプ打ち切り漫画が30年越しに完結!? 今週の漫画ニュースランキング

伝説のジャンプ打ち切り漫画が30年越しに完結!? 今週の漫画ニュースランキング

伝説のジャンプ打ち切り漫画が30年越しに完結!? 今週の漫画ニュースランキング (C)PIXTA

漫画界隈は、今週もさまざまなトピックで世間を賑わせました。旬の話題をお届けする『まいじつエンタ』で、今週もっとも話題となった漫画ニュースをご紹介します(11/17配信まで)。

1位 伝説のジャンプ打ち切り漫画が30年越しの完結間近!「はてしなく遠い男坂」の先へ…

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2位 「ゴムゴムのロケット」は伏線!? ルフィに刻まれた900年前の記憶

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3位 「シャンクス2人いる説」ガセ確定!?『ONE PIECE』104巻で問題のシーンを修正

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4位  ジャンプに“お色気枠”復活!?『大東京鬼嫁伝』の生々しい下ネタに賛否

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5位  『東京卍リベンジャーズ』はギャグ漫画だった? 最終回目前でまさかのトンデモ展開

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伝説の打ち切り漫画が完結間近?

今週もっとも話題になったのは、“伝説の打ち切り漫画”としても有名な『男坂』にまつわる記事でした。

「男坂」は『聖闘士星矢』で知られる車田正美の連載作品で、ついに完結に向けて動き出した模様。11月5日から『少年ジャンプ+』で最終章(前編)の掲載が始まり、話題を呼んでいます。

「男坂」は1984年から『週刊少年ジャンプ』で連載されていた漫画。ケンカ好きの中学生・菊川仁義を主人公に、硬派に生きる少年たちのプライドを賭けた戦いと、熱い友情が描かれていました。

作者の車田は数々のヒット作を生み出してきた実力派作家ですが、そんな人物が「オレはこいつを描きたいために、漫画屋になった」と言い放ったほどの自信作。ところが初連載時は読者の心を掴めず、半年ほどで打ち切りになったのでした。

車田にとっても悔いの残る最後だったためか、1985年の完結時、最後のページには大きく「未完」の文字が。さらに「オレはようやくのぼりはじめたばかりだからな」「このはてしなく遠い男坂をよ…」と、前代未聞のエンディングを描いたことで、それから30年以上にわたってネタにされ続けてきました。

なお、一部で根強いファンが存在するようで、コミックス自体は重版を続けていた模様。2014年には連載を不定期で再開し、3巻で打ち切られたコミックスはいまや10巻まで刊行されています。

そして「ジャンプ+」で、ようやく最終章にこぎつけることに。ここからは富士裾野にて、全国統一を賭けた最終決戦が描かれる予定です。完結を予感させる章立てに、長年待ちわびた読者の感動もひとしお。ネット上でも期待の声が溢れかえっています。

ただ、あくまで今回描かれているのは最終章の前編。後編も数年後までおあずけになる可能性もあるため、不安気な読者も。実際、同作の連載再開は約2年ぶりのこと。車田は68歳と高齢であり、長年の漫画稼業により指の骨が擦り減る職業病を抱えているため、連載のコンスタントな継続が難しいのでしょう。

なにはともあれ、作者と読者の両方にとって、悔いのない大団円を迎えてほしいものです。

続いては、尾田栄一郎による『ONE PIECE』についての話題です。

漫画『ワンピース』の内容に触れています

11月7日発売の『週刊少年ジャンプ』49号に掲載された第1065話『6人のベガパンク』では、「血統因子」をめぐる新情報が明かされ、考察が新たなフェイズに突入しました。

Dr.ベガパンクの導きにより、未来島エッグヘッドに上陸した「麦わらの一味」。そこでジンベエにそっくりな新型パシフィスタ「セラフィム」との戦闘が起こります。

セラフィムは、作中の遺伝子的な概念「血統因子」によって生み出されたクローン。しかしジンベエのセラフィムは見た目が似ているだけでなく、「魚人空手」を使用するところも本物と同じでした。「魚人空手」の技術は生まれた後に培ったものと思われるため、「血統因子」によって“体験”が継承される可能性があるというのです。

実際に戦いの様子を見ていたベガパンクは、セラフィムの攻撃パターンが変化したことについて、「体験が血統因子に記憶されていく」といった可能性を考察していました。

さらに過去に遡れば、「ワノ国編」でも同じような出来事が。モモの助はカイドウの「血統因子」によって生み出された人造悪魔の実で能力者となったため、「ウオウオの実」の力を使えるのですが、それだけでなく「ボロブレス」や「焔雲」といった技まで継承していました。

これはジンベエのセラフィムと同じく、「血統因子」に刻まれた体験を受け継いだ結果なのではないでしょうか。

ここまでの考察は、主に人造悪魔の実や人工的なクローン技術にまつわるもの。しかしもう1歩議論を先に進めてみると、ルフィの能力について新たな説を提唱できます。

読者の間では、人造悪魔の実だけでなく、天然で存在する悪魔の実を食べた際にも、前の能力者から「血統因子」が継承されるという説が。実際に、同じ悪魔の実はつねに世界に1つしか存在しないため、代々「血統因子」が受け継がれていたとしてもおかしくはありません。

そこで気になるのが、「ワノ国編」でルフィの身に生じた異変。ルフィは悪魔の身の覚醒によって、「ヒトヒトの実」幻獣種モデル“ニカ”の能力者であることが判明。その力を解放している間、人格が変わったかのように笑い上戸になっていました。

これは今までの悪魔の実に関する設定からでは説明できない事象ですが、実は「ニカ」の記憶や性格を受け継いだ結果だったのではないでしょうか。

さらにいえば、ルフィの能力には初期から謎めいた要素が含まれていました。「ゴムゴムのロケット」や「ゴムゴムのUFO」など、「ONE PIECE」の世界観にそぐわないようなワードが使われていたのです。

奇しくも第1065話では、作中の文明レベルに関して新たな情報が明かされたばかり。ベガパンクはエッグヘッドの先進的な技術について、「900年前に実在していた王国」と同じものだと語っていました。

かつて存在した王国には「ロケット」や「UFO」を可能とする文明があり、ニカあるいは“ルフィの前の能力者”は、その技術に触れていたのではないでしょうか。もし推測が正しければ、ルフィが失われた技術についての知識を持っていたことにも説明がつきます。

クライマックスに差し掛かり、ますますスケールを増していくようですね。

果たして、来週はどんなことが話題になるのでしょうか。

【画像】

master1305 / PIXTA