“アニメタイアップ”が命綱? J-POPアーティストの厳しい現状

米津玄師 

米津玄師 画/彩賀ゆう (C)まいじつ

今や世界に誇る一大コンテンツとなった日本のアニメ。エンタメ業界における影響力も絶大なのだが、アニメ頼りなコンテンツも数多く見受けられるようになってきた。特に顕著になっているのは、音楽業界ではないだろうか…。

11月23日、アーティストの米津玄師による新曲『KICK BACK』のCDがリリースされた。

人気アニメ『チェンソーマン』(テレビ東京系)の主題歌として大きな話題を呼んでいた同曲は、オリコンが発表した22日付の『デイリー シングルランキング』で初登場1位を獲得。推定売上枚数も約22万枚で、初日から好調な滑り出しを見せている。

「米津の前シングルである、映画『シン・ウルトラマン』の主題歌『M八七』の初日売上枚数は約15万枚でした。こちらも大きな注目を集めていましたが、『KICK BACK』はそれを超える圧倒的大ヒット。アニメタイアップがいかに強いか分かりますね」(音楽ライター)

音楽業界はアニメタイアップしか活路がない?

さらに、Billboard JAPANが11月23日に公開した「今週のアニメ・ソング・チャート〝Hot Animation〟」を見てみると、1位に米津、2位に『YOASOBI』、3位にAdo、4位に『Official髭男dism』など、J-POPアーティストばかりが名を連ねていた。

アニソン分野へ侵略していくJ-POPアーティストに対し、音楽ファンからは

《アニメ主題歌はアニソン歌手!なんて時代はもう古い》
《今の日本のポップスターは、ほとんどみんなアニメカルチャーに軸足を置いてるイメージ》
《米津玄師やYOASOBIの出現でアニソンはさらに進化したなって感じてる》
《最近のアニソンはYOASOBI、米津玄師、Adoなど豪華アーティストが歌っててマジで神がかってる》

など、好意的な意見が多く寄せられている。

むしろJ-POPアーティスト×アニメの方が良いという声も少なくなかった。

「アニソン歌手には不憫なことですが、今となってはアニメ業界もJ-POPアーティストで飽和状態に…。例えば『YOASOBI』の『機動戦士ガンダム 水星の魔女』(TBS系)オープニングテーマ『祝福』のMVは、11月25日時点でYouTubeにて約1659万再生を記録。しかしアニメとタイアップしていない最近の楽曲は、そのほとんどが数十万再生です。J-POPアーティストも、アニメの力を借りなければ厳しい現状のようです」(同・ライター)

現代のアーティストにとって、話題のアニメとタイアップできるかは何よりも重要な要素になってしまったようだ…。

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