映画『スーパーマリオ』は実質ウルトラマン? 特撮ファンを熱狂させるキャスティングの秘密

映画『スーパーマリオ』は実質ウルトラマン? 特撮ファンを熱狂させるキャスティングの秘密

映画『スーパーマリオ』は実質ウルトラマン? 特撮ファンを熱狂させるキャスティングの秘密 (C)PIXTA

2023年4月28日に公開予定の映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』をめぐり、なぜか特撮ファンたちが盛り上がっている。ツイッター上で「ウルトラマンZ」というワードがトレンド入りするほどだが、一体何が起きたのだろうか。

超人気ウルトラマンがマリオとルイージに

引き金となったのは、11月30日に公開された「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」の第2弾トレーラー。この映像は日本語吹き替え版も用意されており、主要キャラの担当声優も発表された。

お馴染みのコンビ・マリオとルイージに抜擢されたのは、人気声優の宮野真守と畠中祐。そのほか、ピーチ姫に志田有彩、クッパに三宅健太、キノピオに関智一といった布陣だ。

この情報に触れて大いに盛り上がったのは、まったく畑の違う『ウルトラマン』シリーズのファンたち。というのも主役コンビの宮野と畠中は、それぞれ『ウルトラマンゼロ』、『ウルトラマンゼット』を演じている声優だからだ。

ゼロとゼットは、2020年に放送された特撮ドラマ『ウルトラマンZ』で人気が急上昇したウルトラマン。その人気ぶりは、今年9月にNHKが主催した『全ウルトラマン大投票』でゼットが3位、ゼロが4位になるほどだ。ウルトラマンは歴代で50人以上が登場しているため、この順位がどれだけ驚異的なものか分かるだろう。

そんな超人気コンビがマリオ&ルイージに抜擢されたことで、ファンたちは《実質ウルトラマンじゃん!》《マリオとルイージに転生したウルトラマンゼロとゼット…》《マリオファンもウルトラマンデビューさせる可能性を秘めてる》と狂喜乱舞したようだ。

幻の劇場版「ウルトラマンZ」がある意味実現?

ゼロとゼットの人気を支えているのは、2人の良質な師弟関係も影響しているだろう。YouTube上では、それが反映された『ウルトラマンゼット&ゼロ ボイスドラマ』も配信されたのだが、第1回は95万以上の再生数を記録している。

また、「ウルトラマン」ファンが切望する“願い”も深く関わっていそうだ。「ウルトラマンZ」はTVシリーズとしての評価が非常に高く、ファンからは劇場版製作が切望されていた。にもかかわらず、いまだにゼットが主役となる映画化の話は上がっていない。

そうしてやきもきしていたファンたちの前に、「ウルトラマンZ」劇場版を幻視させるような劇場版「マリオ」が差し出されることに。すでに映画公開前から、《実質劇場版ウルトラマンZって言ってるの見て涙が出てきた》と感極まっているファンもいるようだ。

この盛り上がりを見た「円谷プロダクション」が、本当に劇場版を作成する…なんて事態になれば、さらなるお祭り騒ぎが待っていそうだ。

文=ゴタシノブ

【画像】

Syda Productions / PIXTA