映画『大怪獣のあとしまつ』サブスク解禁! オススメする声が続出中「全人類に見てほしい」

映画『大怪獣のあとしまつ』サブスク解禁! オススメする声が続出中「全人類に見てほしい」

映画『大怪獣のあとしまつ』サブスク解禁! オススメする声が続出中「全人類に見てほしい」 (C)PIXTA

今年上旬に大きな話題を呼んだ特撮映画『大怪獣のあとしまつ』が、12月28日よりAmazonプライムビデオの見放題コンテンツになることが判明。SNS上では「みんなに見てほしい」とオススメする人が続出しているのだが、その裏には思わぬ意図が…。

異色の設定でバズった問題作

同映画は、三木聡が監督・脚本を務める特撮映画。『Hey!Say!JUMP』山田涼介や土屋太鳳といった華のあるキャストを抜擢し、メディアで大々的に宣伝されていたことが記憶に新しい。

内容としては、「巨大怪獣の事後処理」という、ありそうでなかった題材を取り上げているのが特徴。普通の特撮作品では怪獣をヒーローが倒すところがハイライトになるが、その後、死体を誰がどうやって処理するのか…というユニークな視点で物語が構成されている。

公開当時には大きな話題を呼んでいたが、Amazonプライムの見放題コンテンツになるということで、あらためてSNS上が沸騰。《見てない人はぜひ見てほしい》《歴史に名を残す名画なのでぜひアマプラで見てほしい》《全人類に見てほしいな…》《逆にみんなに見てほしいと思ってる》といった声が飛び交っていた。

映画『デビルマン』に続く殿堂入り迷作?

とはいえ、どうやら「大怪獣のあとしまつ」の熱心なファンが多いというわけでもなさそうだ。実際には“苦しみを共有したい”という裏の意図が隠されている。

同映画は公開前こそ、その魅力的な設定と予告編で特撮ファンの注目を浴びていた。しかし実際に公開されると、《懲役2時間》《別の観客が「金返せー」って叫んだのが印象的でした》《「チケ代+精神的苦痛への慰謝料よこせ」レベル》《存在するだけで日本映画を貶めてる》など、罵詈雑言が相次いでしまったのだ。

観客のほとんどは映画『シン・ゴジラ』のような特撮としての面白さを求めていたようだが、実際に「大怪獣のあとしまつ」が提供したのは、ギャグと人間ドラマがメイン。それだけならまだしも、ギャグのセンスやドラマの完成度にも疑問が呈されていた。

ちなみに、こうした流れを「デビルマン現象」と呼ぶこともできるだろう。2004年に公開された実写映画版『デビルマン』も、「見る拷問」と観客に言わしめ、伝説となったB級映画だ。そしてその出来の悪さから、逆に他人に見せたくなる気持ちが湧いてくるという。

なお「デビルマン」と「大怪獣のあとしまつ」では同じ迷作としても、方向性は異なっている模様。だが、今回の騒動を見るに、いずれもB級映画の歴史に燦然と輝くレジェンドとなっていることは間違いないだろう。

文=ゴタシノブ

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