宮崎駿が原作クラッシャーの本領発揮!?『君たちはどう生きるか』はタイトルの“借りパク”か

宮崎駿が原作クラッシャーの本領発揮!?『君たちはどう生きるか』はタイトルの“借りパク”か

宮崎駿が原作クラッシャーの本領発揮!?『君たちはどう生きるか』はタイトルの“借りパク”か (C)PIXTA

宮崎駿監督といえば、日本アニメ史にその名を刻む巨匠でありながら、一部界隈では“原作クラッシャー”としての呼び声も高い。12月13日には長編最新作『君たちはどう生きるか』の公開日が発表されたが、あらためて原作の扱い方が疑問視されている。

原作・脚本“宮崎駿”にネット民ざわざわ…

来年7月に公開を控えた新作長編アニメーション映画『君たちはどう生きるか』。2013年に公開された『風立ちぬ』以来、10年ぶりとなる宮崎監督作品とあって、ファンは大興奮。公式ツイッターに23万件もの「いいね」が寄せられるほどの大反響を巻き起こした。

同映画は宮崎監督が少年時代に読んで感動したという、児童文学者・吉野源三郎の同名小説からタイトルを借りているのだが、問題はその内容だ。

報道によると、タイトルは同じだが、宮崎監督によって新たに生み出されたオリジナルストーリーになるという。実際に原作・脚本のクレジットが“宮崎駿”となっていることからも、独自の作品になることは予想できる。

以前から「ファンタジー映画」になるという情報が出ていたが、あらためて原作とは別物であることが明らかに。ネット上では、《名前を借りただけのオリジナルストーリーって一体なんなんだ…》《オリジナルて……宮崎駿の原作リスペクトがねーとこマジで嫌い…》《翻案したらファンタジー作品になったしタイトルだけお借りして原作・脚本は宮崎駿になりました!はかなり無法では》《ついに原作クラッシャーどころかタイトルだけ泥棒》といった声も見受けられた。

宮崎駿にとって「原作」とは何なのか

ジブリ作品には大抵何らかの原作が用意されているが、その内容は大胆に改変されることがほとんどだ。

たとえば『魔女の宅急便』の原作は、童話作家・角野栄子の児童文学。原作では全6巻を通して魔女・キキの13歳から35歳までの姿が描かれているが、宮崎監督の『魔女の宅急便』はそのうちの1、2巻しかフィーチャーしていない。無論、作中では大人になったキキは描かれておらず、彼女の髪型やトンボの性格なども原作とは全く異なる。

そんな宮崎駿版『魔女の宅急便』を視聴した時の感想について、原作者の角野は「お話の筋がちょっと違うのでびっくりした」と過去のインタビューで語っており、ネット上では“原作者が大激怒した”とのウワサも出回った。実際は大激怒というほどではなかったようだが…。

他にも、『耳をすませば』は柊あおいの少女漫画が原作。『風立ちぬ』も実在する堀辰雄の小説と同じタイトルになっている。しかしどれも大胆に翻案されているため、宮崎監督は“原作クラッシャー”として呼び声高いのだ。

とはいえ、どんなに原作改変が著しくても、作品の評価が高いのもまた事実。『君たちはどう生きるか』ではどのような“ジブリワールド”を見せてくれるのか、今から公開が待ち遠しい。

文=「まいじつエンタ」編集部

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