『M-1』チャンピオンでも仕事がない? 消えてしまった漫才王者たち…

井口浩之 

井口浩之 (C)まいじつ

先日開催された『M-1グランプリ2022』で優勝を果たし、2023年の大ブレークに期待がかかる『ウエストランド』。だが、同大会のチャンピオンには人気が長続きしなかったコンビも多く、あまり油断するのは禁物だ。

真っ先に浮かぶのは、2017年チャンピオンの『とろサーモン』だろう。ボケの久保田かずのぶが起こした〝舌禍〟により、干されるように姿を消してしまった。

「久保田は優勝した翌年の大会夜、『スーパーマラドーナ』武智らと飲んでいる様子をインスタライブで配信。

酔った勢いで大会審査員の上沼恵美子を『お前だよ。分かんだろ、右側のな』『更年期障害のおばはん』などと批判し、後にオール巨人や『ダウンタウン』松本人志らも巻き込む大騒動になりました」(芸能ライター)

不祥事で仕事が減ったケースでは、『チュートリアル』もこれに該当する。

「徳井義実は19年、2000万円の所得隠しと約1億円もの申告漏れが発覚。これは、巨額の脱税にも当たる悪質な案件であるため、活動自粛を余儀なくされました。

期間はわずか4カ月でしたが、不祥事なだけに、その後の仕事はガクッと減少。相方・福田充徳は元からあまり仕事がなかったため、コンビで消えた形になっています」(同・ライター)

一方で、不祥事などなかったにもかかわらず仕事がないのが、共に米がコンビ名についた『銀シャリ』と『笑い飯』だ。

歴代優勝で最も悲惨なコンビは…

「『銀シャリ』は見た目が地味なことや、衣装が固定、関西弁が強いという使いづらさから、チャンピオンにもかかわらず全く仕事が増えず。歴代チャンピオンでも屈指の影の薄さです。

旧制度最後の優勝コンビ『笑い飯』も、それまで毎年出場し『M-1の申し子』と言われた割にはパッとしていません。まぁ、この年は『スリムクラブ』の方がウケており、『笑い飯』優勝には『初回から出てるから花を持たせた』などと出来レース疑惑が上がりましたから、世間の人気がないのは当然かもしれませんね」(同)

だが、最も悲惨なのは09年王者の『パンクブーブー』だという。

「『パンクブーブー』は『M-1』と『THE MANZAI』の二冠と、経歴だけ見たら漫才エリート。

しかし、その後は全くブレークせず、久々に見たかと思えば、黒瀬純は映画『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』、佐藤哲夫はドラマ『最初はパー』(テレビ朝日系)とそれぞれ役者業でした。

佐藤が演じたのは役者転身のためにコンビを解消する漫才師役でしたが、皮肉にもこれだと現実になってしまいそうです」(同・研究家)

他にも『ますだおかだ』増田英彦、『フットボールアワー』岩尾望、『トレンディエンジェル』たかしなど、相方のみが売れるというパターンも。

果たして、「ウエストランド」はどのパターンになっていくのだろうか。

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