長澤まさみ『エルピス』最終回も大爆死…視聴率の低さはリテラシーの問題?

長澤まさみ 

長澤まさみ 画/彩賀ゆう (C)まいじつ 

俳優の長澤まさみが主演を務めるドラマ『エルピス―希望、あるいは災い―』(フジテレビ系)の最終回が、12月26日に放送された。実際の評価と視聴率の〝ちぐはぐ〟ぶりが話題になっている。

同作は長澤の4年半ぶりの連ドラ主演作となる、社会派エンターテインメント。

スキャンダルで落ち目となったアナウンサー・恵那(長澤)と仲間たちが、10代の女性が連続して殺害された事件の冤罪疑惑を追う中で、一度は失った〝自分の価値〟を取り戻す姿が描かれている。

「眞栄田郷敦や鈴木亮平といった実力派揃いの俳優が起用され、フランス・カンヌで上映されるなど派手なプロモーションをうちだしたものの、第1話の世帯平均視聴率は8.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)と渋い結果に。

映画を撮影するかのごとく、ふんだんな予算がさかれた作品だっただけに、局内でも緊張が走りましたよ」(テレビ制作関係者)

最終回の視聴率は、番組最低の5.5%を記録。最終回が低視聴率なのは、ハッキリ言って作品がつまらなかったことを意味する。

川口春奈『silent』に勝てなかった理由は…

しかしながら、「gooランキング」がアンケートをとった「2022年に放送されたテレビドラマの中で最高に面白かった作品」で堂々の3位にランクイン。そのほか、ドラマ評論家なども、「秋ドラマのベストワンはエルピス」などと語っている。

いかにしてこのような二極化が進んだのだろうか。

「エルピスは、実在の冤罪事件をモチーフに作り上げているため、どうしてもストーリーが重くなり、ライト層がとっつきにくいのです。

障がい者との恋愛模様を描いたドラマ『silent』(フジテレビ系)は、キラキラ女子に媚を売るベタな脚本で大成功。現代は、大人気シリーズ『半沢直樹』(TBS系)や『ドクターX』(テレビ朝日系)などもそうで、とにかくわかりやすい作品が伸びやすい時代です。

ましてや1話完結型でない『エルピス』は余計に不利。1クールにわたってじっくり作品を楽しむことができる、精神に余裕のある人が減って来ていることは確かでしょう」(芸能ライター)

大衆に寄せていけば、いずれドラマも陳腐なものになる。いまこそドラマ制作部の矜持をみせてほしいものだ。

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