なぜ日本人はアニメしか観ないのか?「ブラボー」が流行するチョロイ国民性

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12月16日公開の映画『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』が、大ヒットを記録している。

興行収入は全世界で初週4億3450万ドル(約590億円)、公開された135の国と地域では、すべて1位スタートだった。ただし1カ国を除いて…。

日本の週末動員ランキング(興行通信社調べ)で初週の「アバターWoW」は、アニメ映画『THE FIRST SLAM DUNK』『すずめの戸締まり』に続く3位スタート。

なぜ日本語ネイティブ圏の人々は、アニメが好きなのだろうか。

日本人だけアニメを見ている現象は、世界最大級の動画配信サービスNetflixでも確認できる。

各国の視聴ランキングでは、日本だけアニメ作品がランクイン。中でも凄まじい人気を誇っているのは、アニメ『SPY×FAMILY』だ。

2022年4月からNetflixで配信が始まると、すぐさま視聴ランキングのトップに輝き、そこから10週にわたって1位を獲得。

その後、ほかの作品にトップの座を譲ってしまうが、依然としてランキングトップ10に入り続ける強さを見せている。

だが日本で「SPY×FAMILY」が1位を取り続けている傍ら、アメリカをはじめ世界各国ではドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界 シーズン4』がランキング1位を独占。

世界のスタンダードと、日本のスタンダードは大きく異なるようだ。

アニメが洋画を超える例は過去にも

実際のところ、日本では同じような出来事が多々あった。

「過去に『アベンジャーズ エンドゲーム』が全世界の映画ランキングを席巻していた時、日本だけ『劇場版 名探偵コナン 紺青の拳(フィスト)』が首位を獲得しました。

『エンドゲーム』は同シリーズのクライマックスを飾る、注目度の非常に高かった作品。そのため各国でランキング1位を独占するのは当然のことでした。

そんな中、日本では唯一、自国コンテンツの『名探偵コナン』が『アベンジャーズ』を破ったとして、日本はもちろん海外でも特殊すぎると大きな話題に。これによって日本のアニメ愛が世界に再認識されたのです」(映画ライター)

ほかにも『ジュラシック・ワールド』は『ラブライブ! The Idol School Movie』に、『NOPE』は『ONE PIECE FILM RED』にランキング1位の座を奪われるなど、日本人のアニメ好きは留まるところを知らない。

そんなアニメ好きがたたってか、『ウマ娘』のキャラクター「マヤノトップガン」にちなんで、「ウマ娘」と映画『トップガン マーヴェリック』の異色のコラボが実現したこともある。

日本のアニメが世界に誇るコンテンツであることは間違いないが、世界中で話題になっている作品に見向きもしない現状は、さすがに問題ではないだろうか。

「もちろんアニメが悪いということではありません。しかし、そもそも映画『アベンジャーズ』シリーズは、日本が世界に打ち出すべきコンテンツでした。しかし、その力があったのはせいぜい20年前まででしょう。

国内のアニメだけを消費する人たちは、現状に満足しているようですが、アニメ制作会社や声優の酷使は止まらず、業界全体が疲弊しきっています。

普通は国が支援するべきなのですが、業界や現場にお金が回り切っていません。クールジャパンというクソ政策もありましたが、そのお金は某大手広告代理店と某大手お笑い事務所が手を組んで、世界最大級の動画配信サービスでクソドラマを作っただけ。

海外に取り残されるのがまずいのではなく、受動的にしか物事を考えられない国民性が問題なのです。すべては戦後に日本を統治した某超大国と、与党と連携を続けている某カルト宗教団体の思いのままというわけです」(サブカルライター)

日本は某サッカー選手の「ブラボー」が流行るくらいチョロイ国民性。この現状に、労働力の安い海外製の服を着て、燃料危機が起因する物価変動に不満を募らせる人たちは、何も気がつくことはないだろう。

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