人気ソシャゲ『ウマ娘 プリティーダービー』に、意外な作品のオマージュを指摘する声が相次いでいる。カルト的な人気を誇る格闘漫画『高校鉄拳伝タフ』シリーズを思わせる描写があるとして、ネットの一部をざわつかせているのだ。
しゃあっ! 鉄芯爆砕脚!
「タフ」シリーズは、猿渡哲也による作品。実戦古武術「灘神影流」の継承者に生まれた宮沢熹一が、ライバルたちと戦っていく格闘漫画の金字塔だ。しかし近年ではその独創的かつインパクト絶大なセリフ回しの方に、大きな注目が集まっている。
「怒らないで下さいね ○○ってバカみたいじゃないですか」といった言い回しが「タフ語録」と呼ばれ、いつしか“語録量産漫画”という扱いになったのだ。
そしてそんな風潮が、「ウマ娘」に飛び火することに。とくに盛り上がったのが、武人キャラ・ヤエノムテキ関連のテキストだった。
タフ語録の1つに「しゃあっ」という特徴的な掛け声があるのだが、ヤエノムテキのサポカイベントでは、ゲームセンターの常連客が「しゃあっ! 鉄芯爆砕脚!」と叫ぶシーンが。「鉄芯爆砕脚」というのも、いかにも「タフ」シリーズに存在しそうな技名だ。
忌憚のない意見を求めるウマ娘たち
「タフ」ファンから疑惑を向けられているのは、このセリフだけではない。タフ語録の中には、「忌憚のない意見ってやつっス」というものがあるのだが、ヤエノムテキのセリフとして「至らぬところあらば、忌憚のないご指導を」というものが存在する。
あまり日常では使われない「忌憚」という言葉だが、なぜかヤエノムテキだけでなく、ほかのウマ娘たちも使用。ダイワスカーレットは「もっと忌憚のない意見をちょうだい」、ミホノブルボンは「忌憚なき意見を求めます」と、トレーナーに対して忌憚のない意見を欲してやまない。
他にも、「学園内と練り歩いた」というナレーションと、「タフ」の鬼龍が廊下を練り歩いた描写が対応していること。グラスワンダーが座右の銘にしている「我、未だ木鶏たり得ず」という古代中国の故事が、「タフ」シリーズに引用されていたことなどが話題になっていた。
実をいうと「ウマ娘」の方が先で、「タフ」がそれに追随するパターンもあるため、一概にオマージュとは言えない模様。しかしネット上では、《サイゲ、タフ好きすぎだろ》《タフ語録はルールで禁止スよね》《語録をねじ込もうとしているやつがいるのは明らか》ともてはやされている。
ちなみに、『ファミ通』のYouTubeチャンネルで『Cygames』の社内を映した映像が公開された際には、本棚にぎっしりと詰まった「タフ」シリーズが映り込んでいたことが。これも疑惑を加速させる原因となっているようだが、真相はいかに…。
文=Tら
【画像】
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