VTuberやアニメキャラはミスマッチ? お茶の間が凍ったCM集

(C)Krakenimages.com / Shutterstock 

YouTubeチャンネル登録者数171万人を誇る、世界的に有名なVTuberが、またもや一般のお茶の間を侵略。視聴者から悲鳴と絶望が相次いでいる。

お騒がせの主は、VTuberグループ『にじさんじ』の壱百満天原サロメだ。

「サロメは昨年10月、『日清 完全メシ』のCMに出演。ファミリー層にも人気の『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)内のCM枠で放送されました。

CMでは特徴的なサロメのお嬢様語が使われ、テロップも『おカレーメシ』と表示されるなど、不気味なテンションだったのです」(サブカルライター)

このCMに不評の声が続出したのだが、一連の反響は企業へ届かなかったようだ。

1月23日から放送開始となったヤクルトのヨーグルト製品『ソフール』の新CMにサロメが天の声として出演。

共演者の内田有紀に話しかけるのだが、そのセリフは「おヨーグルトですわ~」と相変わらず不可解なものだった。

そのため、ネット上では《サロメに限らずVTuberはネットの世界だけにとどまっててくれって思う》といった声が多く見られたのだった。

しかし、これ以外にもミスマッチな演出で視聴者の不評を買ってしまったCMはいくつかある。

食品CMとアニメ、VTuberは合わない?

昨年12月1日に公開された日清の人気カップ麺『どん兵衛』のCMもその1つだ。

CMは『映像研には手を出すな!』を代表作に持つ漫画家・大童澄瞳氏がデザインしたキャラと、お経のようなラップが合わさった内容。

ラップは、RachelとMamikoからなる2人組ラップデュオ『chelmico』が手掛ける。2人はアニメ版『映像研には手を出すな!』の主題歌を担当しており、再びタッグを組んだ。

大みそかの夜、メガネの青年がかき揚げそばの魅力を伝えるべく、つらつらとお経のようなキャッチコピーを唱え出す。それに、どんぎつねは辟易する…という内容だ。

どん兵衛のCMといえば、吉岡里帆が演じるどんぎつねと、星野源が演じる男性の甘酸っぱいほっこりしたストーリーが人気だった。

そのためネット上では《食べ物のCMがアニメなのやっぱ変だわ》といったブーイングが相次ぐことに…。

また、『モスバーガー』のCMも記憶に新しい。昨年9月のWEB限定CMでは、『ホロライブ』所属のVTuber・星街すいせいが近未来風な夜の街を走っていくのだが、ただのアニメーションといったところで、全く商品のPRは見られない。

その作風からは、「コラボをすることでオタクを取り込みたいだけで、商品PRなど二の次」という狙いが透けて見えるほど。

一応、最後の数秒は、申し訳程度に同社の月見フォカッチャを食べるシーンが挟まれたのだが…。

もはやCMというよりは、星街すいせいを見せたいだけのアニメに成り下がっていた模様。CMの再生回数は2カ月弱で33万回とやはりオタクにしか届いていない悲惨な状態だった。

とはいえ、アニメのキャラや影響力のあるVTuberを起用することで、人目を惹くという戦略は分からなくもない。

徐々にお茶の間の耐性がつけばよいのだが…。

【あわせて読みたい】