『太陽の塔』まさかの耐震工事入札業者ナシで世界遺産登録ピンチ!

出典 : http://www.shutterstock.com

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開催から45年。日本万国博覧会(大阪万博=大阪府吹田市)のシンボルとなった『太陽の塔』がピンチだ。

『太陽の塔』は高さ70メートル、上部・胴体・背中にそれぞれ未来・現在・過去を表す“顔”を持つ、芸術家の故・岡本太郎氏の代表作で、万博終了後も万博記念公園に残された。

だが、芸術的すぎる太陽の塔だけに、内部は空洞で、生命の進化を表現したオブジェ「生命の樹(き)」(高さ41メートル)がある。万博開催時は来場者が見学できたが、閉幕後は老朽化などのために入場が制限されていた。

「今年1月、大阪府審議会は『太陽の塔』の世界遺産登録を目指して答案所を作り、外国人の入場者数を現在の1万人の10倍に増加させる目標を掲げていた。しかし現実には、’07年から老朽化を理由に中の展示物は非公開の状態が続いている。壁にはヒビが入り、床はところどころ剥がれるなど痛み具合がひどい。’10年に行われた耐震検査では建築基準法上の耐震基準を満たしておらず、特に腕部分は他の箇所よりも数値が悪かったとのことです」(全国紙社会部記者)

その結果を受け、大阪府は’11年に耐震工事の設計を実施。建物の外側のコンクリートを30センチから50センチに厚みを増すなどの対策を計画し、’17年の内部公開を目指した。だが、この計画が思わぬ事態に陥っているのだ。