『カイジ』外伝は腐女子に媚びすぎ?『イチジョウ』に続き『ハンチョウ』でもBL展開

『カイジ』外伝は腐女子に媚びすぎ?『イチジョウ』に続き『ハンチョウ』でもBL展開

『カイジ』外伝は腐女子に媚びすぎ?『イチジョウ』に続き『ハンチョウ』でもBL展開 (C)PIXTA

『カイジ』シリーズのスピンオフ漫画『1日外出録ハンチョウ』の最新話が、1月30日発売の『週刊ヤングマガジン』9号に掲載された。ハンチョウ×黒服のBLという衝撃的な内容に、読者からは驚きの声が続出している。

意外な人気キャラクターがBL要因に

「1日外出録ハンチョウ」は、帝愛地下労働施設でカイジを苦しめた“班長”の大槻を主人公とした漫画。「1日外出券」を使って地上に上がり、グルメや趣味などを満喫するというストーリーだ。

第121話『作置』では、大槻が普段から仲良くしている黒服・宮本から依頼を受け、1週間分の料理を作り置きしてあげる展開に。なぜわざわざ大槻に作ってもらうかというと、コンビニ弁当ではなく、ひとが作った料理じゃないと心が満たされないため…というのが、宮本の言い分だった。

言ってしまえば、中年男性が中年男性のために料理を作りに行ってあげるという内容。これだけでもかなりBLっぽい雰囲気が漂っているが、さらに新たな黒服キャラ・菅の登場も衝撃的だ。

菅は先輩の黒服である宮本に心酔しており、大槻に対して嫉妬するかのような態度を見せるのだった。

BL漫画のテンプレのような展開に、ネット上では《BL過ぎてヤバい》《これはもしや…三角関係!?》《宮本の面倒くさい彼氏感は異常》《いったい、何が起こってるんだ…?》《商業BL読まんけどこういうのから摂取する狙ってないBLむちゃ元気出る》と大反響が上がっている。

“福本BL”の新時代

最近では、同じく『カイジ』スピンオフである『上京生活録イチジョウ』も、BL的な展開によって話題を呼んでいた。

同作は後にカイジと死闘を繰り広げることになる帝愛社員・一条聖也の、フリーター時代を描いた物語。1K6畳で後輩・村上と二人暮らしの一条が、何者にもなれない青年時代を乗り切っていく…といった内容だ。

イチジョウと村上の同居生活が描かれた同作は元々、腐女子ウケがよく、《商業BL好きは絶対イチジョウ読んだ方がいい》《商業BLよりBL過ぎて直視できない》などと評判に。

さらに物語の完結が近づいてくると、“男たちの絆”がより一層濃厚になり、界隈でも大きな評判を呼ぶことになった。

実は福本伸行作品は元々腐女子ウケがいい作品が多かったものの、ここ最近のスピンオフ作品で生じているのが“さらにその先”の流れ。本編で厳しい競争社会が描かれる一方、スピンオフでは競争から逃れた男たちが、心の通った助け合いを見せるため、よりBL的な関係性が目立っている。

また、BL界隈でも“暮らし”にスポットを当てた作品が増えているため、そうした流行とマッチしているのも人気の理由だろう。はたして福本作品はどこへ向かうのだろうか…。

文=Tら

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Syda Productions / PIXTA