マリリン・モンローを描いた映画『ブロンド』が最低映画を決めるラジー賞に!

(C)Michail Petrov / Shutterstock

最低映画を決めるゴールデンラズベリー賞(ラジー賞)が発表され、下馬評通り、R18+指定の映画『ブロンド』が見事栄冠(?)に輝いた。

同映画は作家ジョイス・キャロル・オーツが2000年に発表した小説『ブロンド-マリリン・モンローの生涯』を原作に、『ジェシー・ジェームズの暗殺』で知られるアンドリュー・ドミニク監督が、原作を〝想像〟で補完したという意欲作。

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内容は、アナ・デ・アルマス演じるマリリン・モンローが約3時間の上演中、ひたすら虐待や性的搾取を受けるというハードなもの。

さらに酷いのは、モンローと当時のケネディ大統領が親密だったという関係が、監督の妄想によって勝手に膨らまされたことだ。

ケネディが大統領執務室で電話を掛けながらモンローに〝要求〟するシーンには、批判の声が相次いでいる。

「ブロンド」が最低映画なのは多くの人が認めるところだが、ラジー賞自体にも批判の声は少なくない。

迷走を続けるラジー賞

リメイク版『炎の少女チャーリー』に主演した12歳のライアン・キーラ・アームストロングを最低主演女優賞にノミネートしたのはいいが、未成年ということが波紋を呼び、最終的にノミネートを取り消すという失態を犯している。

「ラジー賞は昨年も8本もの駄作に出演したブルース・ウィリスをネタに、『ブルース・ウィリスによる2021年映画の最低演技賞』を創設。しかし、その4日後にウィリスが失語症のため俳優業を引退すると発表し、『不適切だった』としてノミネートを取り消し謝罪しました。

第25回の授賞式では、最低主演女優賞を受賞したハル・ベリーが、映画『チョコレート』で受賞したオスカー像とラジー像の2つを掲げ、観客から大喝采が贈られました」(映画ライター)

「ブロンド」自体は最低の出来のようだが、モンローを演じたアナ・デ・アルマスはアカデミー賞の主演女優賞にノミネートされるほど高評価を得ていた。

ちなみに、今年の最低主演女優賞は、上述のライアン・キーラ・アームストロングの騒動に絡めた「第43回ラジー賞におけるノミネーションの失敗」にラジー賞が贈られている。

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