『にじさんじ』成功の裏には“路線変更”があった! 初期メンバーの採用基準を元COOが暴露

『にじさんじ』成功の裏には“路線変更”があった! 初期メンバーの採用基準を元COOが暴露

『にじさんじ』成功の裏には“路線変更”があった! 初期メンバーの採用基準を元COOが暴露 (C)PIXTA

界隈でトップクラスの勢いを誇っている人気VTuberグループ『にじさんじ』。同グループを運営するANYCOLOR株式会社の元COO、“いわながちゃん”こと岩永太貴氏が、意外な裏話を明かしたことで、ファンの間で大きな注目を集めている。

採用基準は「キャラクター性」と「おもしろ感」

「にじさんじ」の歴史は2018年2月、1期生のライバーたちがデビューした時から始まった。

当時のANYCOLORは「いちから株式会社」という社名の設立1年目企業で、わずか数名の社員しかいなかったと言われている。

岩永氏はその社員のうちの1人で、2018年3月にデビューした2期生たちの採用面接を担当。また1期生に関しても、直接面接はしていなかったが、採用審査に関わっていたという。

初期の「にじさんじ」をよく知る貴重な人物の1人と言えるだろう。

そして3月16日、2期生出身のライバーである文野環が逆凸配信を行ったのだが、そこに岩永氏がサプライズ的に登場。数名のライバーたちと共に、「にじさんじ」立ち上げ当時の思い出話について花を咲かせた。

中でも興味深かったのが、「にじさんじ」初期メンバーの採用についての裏話だった。

1期生と2期生、それぞれの採用基準について、「1期生はキャラクターの感じと声の感じ重視で選んだ」「2期生はどっちかというと、合うかどうかみたいなキャラクター性の部分より、おもしろ感で選んだ」と説明するのだった。

1期生のライバーとしては月ノ美兎や樋口楓、静凛や勇気ちひろなどが有名だが、たしかにVTuberとしてのキャラクター設定と本人たちの言動がかみ合っている印象だ。

VTuber業界の用語でいうと、“ロールプレイ”の適性が高いということになる。

だが、ロールプレイが重要視されていたのは黎明期のVTuber業界にかぎった話。最近ではキャラクター設定に依存するのではなく、本人の個性をアピールすることで人気につながるパターンがほとんどだ。

そう考えると、2期生の時点でロールプレイ路線ではなく、本人の「おもしろ感」を重視する方向性に舵を切っていたのは、あまりにも先見の明があると言えるだろう。

「にじさんじ」の過去と未来

また、岩永氏は2021年4月にANYCOLOR(当時はいちから)を退社しているが、配信内ではそんなデリケートな話題にも話が及ぶことに。樋口楓が「なんで辞めたんですか?」と単刀直入な質問を投げかけたのだ。

そこで岩永氏は、「潮時ってやつですか」と回答。「会社のフェーズによって必要とされる能力とかスキルとか人材っていうのは変わっていくもの」「自分がこれやって『すごい役に立ってるな』みたいな感じの会社のフェーズっていうのもそれぞれある」として、退社を決断した理由について説明した。

とはいえ、岩永氏は現在も「にじさんじ」については思い入れがあるようで、その場に集まったライバーたちに向けて、「1期生2期生両方とも全員いる状態で5周年を迎えて、大変うれしいです」とコメント。

さらに、配信界隈では10年以上活動している人も多いとして、「(にじさんじも)そういう方々がたくさん排出されるグループになってほしいですね」と今後の活躍についてエールを贈るのだった。

「にじさんじ」初期メンバーと設立当初のCOOが再会を果たした、“バーチャル同窓会”のような配信に。

視聴者の間では、《すごい貴重な話だった》《奇跡みたいな配信だな。見れてよかった》《2023年にこれ見れるなんて思ってなかったよ》《すごすぎるのを見てしまったありがたや》と感動の声が上がっている。

なお、岩永氏は現在もVTuber業界にさまざまな形で携わっているとのこと。ふたたび新たなムーブメントを生み出すことがあるのか、今後の活動にも注目していきたい。

文=「まいじつエンタ」編集部

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Khosro / PIXTA