実写映画『東リベ2』滑り出し好調も…後編で観客離れの懸念点

北村匠海 

北村匠海 (C)まいじつ 

一昨年の劇場公開が大好評に終わった実写映画『東京リベンジャーズ』。その続編となる『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編ー運命ー』が4月21日から公開され、大健闘の滑り出しを見せているようだ。

原作の漫画『東京卍リベンジャーズ』は、累計発行部数7000万部を突破している大人気タイムリープ作品。2021年7月に北村匠海、山田裕貴、杉野遥亮、今田美桜、眞栄田郷敦、吉沢亮といった豪華俳優陣で実写映画化され、興行収入45億円、2021年劇場用実写映画No.1の大ヒットを記録した。

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今回公開された続編は、新キャストに場地圭介役に永山絢斗、羽宮一虎役に村上虹郎、松野千冬役に高杉真宙が抜擢。原作コミックス4~8巻にかけて繰り広げられた「血のハロウィン編」が描かれており、物語は前後編の2部作に分かれている。後編にあたる『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編ー決戦ー』は6月30日に公開予定だ。

「4月24日発表の国内映画ランキング(興行通信社調べ)によると、同映画は初登場2位を獲得。初日から3日間(4月20日の前夜祭上映分含む)の成績は、動員42万8000人、興収5億8300万円と見事なスタートダッシュを決めています。ちなみに一昨年公開された実写映画は、公開直後の土日2日間で38万6000人を動員。興収は5億2800万円を記録しました。前作公開時はコロナ禍真っ只中だったということもありますが、前作と同等、あるいはそれ以上の勢いがあるといえるでしょう」(映画ライター)

『東リべ』後編はヒットするのか…?

一作目を彩った豪華俳優陣が、再び集結した今回の作品。北村演じるタケミチや山田演じるドラケンなど、続投キャストもおおむね好評を博しており、ネット上には《顔も曲も照明も全て良し! 血液沸騰したわ!》《改めてだけど、北村匠海くんは120%タケミチ! 俳優全員かっこよくて目の保養でした!》《東リべ初見だったから推理しながら見ようと思ってたら、説明が超丁寧で安心した!》《めちゃくちゃ後編が気になる終わり方! もう一回前編を復習したいかも》といった感想が相次いだ。

その一方で、前後編映画あるあるともいえる〝満足感のなさ〟を指摘する意見もチラホラ。映画を鑑賞した人からは《テレビドラマの1話をみているみたいな物足りなさ…》《1本の作品として成り立ってる…? 説明と後編に続く振りをみせられた感じ》《作品を安っぽくまとめてしまってて、もったいない感じがしたなあ》《本編に突入しないで終わった…。これテレビでよくない?》などの厳しい声も上がっている。

「あえて2部作にして結論を先延ばしにする映画手法は、これまでの邦画でもよく取られてきました。同じ実写映画でいえば『寄生獣』や『ちはやふる』などが例に挙げられます。しかし、前後編で成り立つ作品の多くが後編で失速。興行収入に関しても、前編より後編の方が低い傾向にあります。前編を鑑賞した直後は結末を知りたい気持ちが疼きますが、後編が公開される頃には熱が冷めている人も多いのでしょう。

また、前編のクオリティーが鑑賞意欲を喪失させてしまうこともあるため、単純に映画2本分の興収がゲットできるというわけではありません」(同・ライター)

はたして「東リベ」は、このままの勢いを保てるのだろうか。

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