プロ野球でホームラン数が減少!? “ボールの影響”よりも重大な原因とは…

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開幕から2カ月以上が経過し、プロ野球は交流戦に突入した。今シーズンは「投高打低のパ・リーグ」「打高投低のセ・リーグ」と言われている。

「パ・リーグの3割打者はソフトバンクの柳田悠岐ただ1人ですが、セ・リーグは打率トップ10が全員3割。安打数に至っては、パが50安打3人に対し、セは14人も擁しています。他方、リーグ防御率はパの方が低く、投打で明暗は分かれている形です」(週刊誌記者A)

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ホームラン数では、セ・パ両リーグで目立った差はない。NPB全体で見ると、年間1266本塁打ペースだ。

「この数字は、ヤクルトの山田哲人が2年連続トリプルスリーを達成した2015~16年より少し多い水準。しかし、コロナ禍で20試合短縮された2020年よりやや少なくなるので、試合数からするとホームランは出にくくなっていると言えます」(同・記者)

投手レベルの向上でホームランが減少?

年度によって波があることを踏まえると、特に多いとも少ないとも言えないこの数字。だが、ファンは〝物足りない〟と感じているようで、ネット上には《2015も打低やった セは3割が3人しかいなかった》《パ・リーグは球場狭くしてるのにOPS.800超え5人しかない》《セ・リーグ平均OPS.673ってほぼ統一球だしな》《年間1500本は欲しいな》といった声が広がっている。

「近年、リーグ全体でホームランが減っている印象なのは事実。昨年はヤクルトの村上宗隆とライオンズの山川穂高が共に50本前後で底上げしただけで、HR2位以下は30本前後でした。21年も、HR王は両リーグともに30本台で、パに至っては2位でも20本台です」(週刊誌記者B)

この裏にあるものは一体…。

「プロ野球のレベルは年々上がっており、特に投手の発展は目を見張るものがある。映像解析やトラックマンの導入、日夜新たに開発される変化球などで底上げされ、もはや160kmも珍しくありません。ファンはボールの影響を疑いがちですが、近年の投高打低には、投手全体のレベルアップが確実に影響しているでしょう。投手レベルの高いパ・リーグほどホームラン数が少ないのなんて、まさにその証左では」(同・記者)

野球の華はホームランとよく言うが、息を呑む投手戦もオツなものではないか。

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