市川猿之助をディープフェイクで差し替え? 映画『緊急取調室』お蔵入り回避策は…

市川猿之助 

市川猿之助  (C)まいじつ

世界的指導者の発言を捏造するなど悪用の危険性もあることから、扱いに慎重さが求められている合成技術・ディープフェイク。現在、この〝平和利用〟が、映画界で検討されているという。

「ディープフェイクは、既存の画像や映像に別の画像・映像を重ね合わせ、あたかも別の人物が喋ったり動いたりしているかのように加工できるAI合成技術。

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近年、AIの発展でより高度な加工が可能となり、ウクライナのゼレンスキー大統領が国民に降伏を呼びかけるディープフェイク映像が流布されるなど、世界平和さえ脅かしかねない悪用も行われています」(週刊誌記者)

これを平和的に利用してきたのが映画界。特にアクション映画では、スタントマンに演技をさせ、顔だけ俳優に差し替えるという加工がかねてより行われてきた。

こうした技術を得意としていたのはハリウッドだが、今後、邦画界でも用いられるようになるのではと見られている。その先陣を切るのが、公開延期に揺れている『劇場版 緊急取調室』だ。

ディープフェイクであらゆる問題がクリアに!?

同作は、天海祐希の主演ドラマの劇場版で、もともとは6月16日に公開予定だった。しかし、5月18日に、同作で〝ラスボス〟とも言える悪役を演じている歌舞伎役者・市川猿之助の一家心中事件が発生。予定通り公開されるのかどうかに注目が集まっていたが、6月1日に公開延期が発表された。

「当初は公開を延期するだけの予定でしたが、猿之助が逮捕されるという可能性もあることから、現在は急遽の撮り直しに追われているそう。しかし、代役のキャスティングは難航し、俳優やロケ地のスケジュールの都合で、当該シーンのリテイクは困難を極めると言います。

そもそもリテイクは、俳優のモチベーション的な意味でもマイナスでしかなく、作品の質が下がることは確実です」(芸能記者)

そこで浮上したのが、猿之助の演技をベースに、新たな役者の顔や声を合成するディープフェイク技術の導入だという。

「現在、水面下では、撮影済みの猿之助にディープフェイクで代役を投影する案が検討されているそうです。これなら代役の演技は別撮りで済み、人気役者や別の作品制作に追われているスタッフを再び集めるという、大変なスケジュール調整をしなくても済む。

収録も基本スタジオで、セットやロケ地の問題もクリアできます。また、これを機に、日本映画でもディープフェイクが実用化され、新たな可能性が拓けるという期待もあるようです」(週刊誌記者)

これもまた、日本映画界にとっての新たな一歩になるのだろうか。

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