日本アニメ愛が裏目に? 映画『ロッキー』シリーズ最新作まさかの爆死

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5月26日に公開された映画『クリード 過去の逆襲』が日本国内で爆死している。

同映画は、シルヴェスター・スタローンの代表作『ロッキー』のスピンオフシリーズ3作目。ロッキーと死闘を演じたアポロの隠し子・クリードが、ボクシングチャンピオンを目指す物語だ。

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北米では、3月に公開されるや否や興行収入5870万ドル(約80億円)を記録し、北米でのスポーツ映画週末興行収入の歴代トップになった。

しかし、日本では公開3日間の興行収入は約4000万円で、前作の8583万円の半分以下。観客動員は2万7000人と爆死している。

「主演と監督を務めたマイケル・B・ジョーダンは、2018年公開の映画『ブラックパンサー』のキルモンガー役などで知られる大スター。本作の日本公開に合わせて来日した際には、大好きなアニメ『NARUTO』を制作しているスタジオぴえろに足を運び、日本好きをアピールしていました」(映画ライター)

しかし、マイケルの奮闘も虚しく、興収は伸び悩んだまま。公開10日間でも興収約7500万円、動員約5万人と苦戦している。一体、なぜ日本では不人気なのだろうか。

『クリード』が日本で爆死した原因は?

「マイケルは、今作が初監督作品。映画『ブラックパンサー』は、北米での興行収入で『タイタニック』を上回り、当時の歴代3位を記録するほど大ヒットしました。アメリカ国内の累計興行収入は、7億ドル(当時のレートで約770億円)を突破し、世界興収は13億ドル(同約938億円)ほどでした。

しかし、日本での興行成績は15億円ほど。ヒット作ではありますが、世界的なブームと大きな乖離があるのです。『クリード 過去の逆襲』の主演と監督はキルモンガー役の人と言われても、わからない日本人がほとんどでしょう」(同・ライター)

『クリード 過去の逆襲』公開後の国内映画ランキングは、『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』が2週連続1位。2位も2週連続で『ワイルド・スピード ファイヤーブースト』という結果だった。

「マイケルは日本アニメが好きで、作中でもアニメに影響を受けたであろうシーンがたびたび登場し、エンドロール後には特別短編としてクリードの外伝アニメが流れるほどです。

しかし、アニメ的な演出に力を入れ過ぎたからか、鑑賞者からは《日本愛は嬉しいんだけどアニメ作るなら別枠でやってくれた方が嬉しかった》《アニメ好きを活かした演出や迫力の演技と良かったのですが、落とし所はぼんやりしてしまった印象》《アニメ的演出のアクションシーン自体は実写では斬新だが薄いドラマのせいでバランスが悪く見える》といった感想が上がっていました」(同)

一方的な愛情は「重い」と言われがちだが、それは映画製作でも同じなのだろうか。

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