安倍晋三首相のSNSコメントが「人として小さい」と話題に

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安倍晋三首相がフェイスブックで、朝日新聞の学校法人『森友学園』を巡る報道の検証記事に、あるコメントを残したことが、インターネット掲示板などで話題になっている。

朝日新聞は2017年5月、森友学園の籠池泰典前理事長が小学校の設立趣意書に『安倍晋三記念小学校』との校名を記して財務省に提出したと証言したと報じた。このことを受け、財務省は同年11月、立憲民主党に設立趣意書を開示。実際に書いてあった校名は『安倍晋三小学校』ではなく『開成小学校』だった。

安倍首相は2月5日の衆院予算委員会で、この報道の件に触れ「裏取りをしない記事は記事とは言えない」と朝日新聞を批判。同紙が翌6日の朝刊で一連の報道経緯を振り返ると、自民党の和田政宗参院議員が同6日、フェイスブックの個人用アカウントで《謝れない朝日新聞》と投稿した。これに安倍首相が《哀れですね。朝日らしい惨めな言い訳。予想通りでした。》とコメントをしたのだ。

このことはネットで拡散され、《いいね!どんどん批判すべき》、《おっしゃる通り》と賛同の投稿があった一方で、《これが一国の総理の言動か?》、《何かもう人として小さ過ぎて》と非難の意見も寄せられているという。

 

国会答弁の矛盾は説明されていない

だが、果たしてこの1点をもって朝日新聞の報道姿勢を問う方向に流れがいくことが、森友学園問題、加計学園問題の真相究明につながるかは疑問だ。例えば朝日新聞の記事をもとに質問し、安倍首相に名指しで批判されたこともある福島伸享前衆議院議員は、2月6日にフェイスブックを更新して、次のように投稿している。

《私は朝日新聞の「フェイクニュース」に騙されたり、記事を下に質問したのではありません。それなりに独自の内部情報を得て、事前に財務省とさまざまなやりとりをした上で質問しているのです。》

このように安倍首相の批判を否定した上で、さらに財務省の姿勢を追及している。

《私の質問の趣旨は設立趣意書の名前を批判しているのではなく、学校名すら黒塗りにする財務省の情報公開の姿勢について議論しています。当日の議事録を読んでいただけたらわかるでしょう。》

森友学園問題は佐川理財局長(当時)の答弁とは違う証拠がいくつも出てきている。安倍首相が朝日新聞の報道姿勢を問う前に、財務省がなぜ当時と違う答弁をして証拠を隠したのかを説明させることが、首相が疑惑解明に向けて取り組むべきことだろう。

安倍首相は国会で、疑惑の渦中にある昭恵夫人の活動を自粛させると表明したが、昭恵夫人はいまでも個人活動を続けている。早く止めないと首相自身が惨めな言い訳をしなくてはならなくなるかもしれない。

 

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