再婚の宮沢りえが出演した「ロマンポルノ」26年来リメイク作品

作品目『エロチックな関係』

松竹/1992年 DVD発売中
監督/若松孝二
出演/宮沢りえ、内田裕也、ビートたけし、佐藤慶、宇崎竜童ほか

すでにウワサされていたので、正式発表されても別段驚かなかった《宮沢りえ、“V6”の森田剛と再婚!》報道。バツイチ女優と年下アイドルの組み合わせに、「意外にうまくいくんじゃないか」とボクも予想したい。まあ、宮沢の初婚相手のプロサーファーなる男がロクなもんじゃなかったそうだから、今度こそ、なんだろうな。そんな結婚記念を祝してこの作品を!

“花のパリ”に大ロケを敢行し、共演者がビートたけし、内田裕也、宇崎竜童などクセ者ぞろいだし、監督も、ピンク映画から『水のないプール』(1982年)、『我に撃つ用意あり』(1990年)など過激な作風で定評のあった若松孝二だからメンツがそろった感満載だ。『エロチックな関係』という題名にもソソられる。原作はフランスの小説家レイモン・マルローだから、パリ・ロケの必然性もあろうというもの。

パリの路地裏で探偵事務所を開くKISHIN(内田)とその秘書RIE(宮沢)。ある日、OKUYAMA(たけし)と名乗る中年男が、愛人のロレーヌ(ジェニファー・ガリン)の浮気調査を高額の前金とともに依頼する。どうせ退屈で単純な仕事のはずが、ミステリアスな大事件へと発展してゆく…。

 

波瀾万丈だったこのころの宮沢

実は、にっかつロマンポルノで、1978年に同題名で一度映画化されている。探偵役は同じ内田裕也。秘書役はロマンポルノ女優の加山麗子だったので、探偵との絡みもちゃんとあった。こちらのりえ嬢は、リメイク版の前年に衝撃的なヌード写真集『Santa Fe』を出したし、完脱ぎや濃厚濡れ場を期待したのだが、映画では、この探偵と秘書は兄妹的扱いに等しく、“エロチック”というより“プラトニック”あるいは“ロマンチック”な関係にすぎず、脱ぎナシ。

その代わりと言ってはナンだが、モデル出身のジェニファー・ガリンがSMシーンも含め、盛大に脱いでくれる。まあ、りえのヌードにこだわらなければ、パリの街角に違和感なく内田と溶け込んでいるサマはなかなかのもの。特にカフェのシーンとかね。クライマックスの銃撃戦でも、宮沢はカッコイイところを見せる。

この時期、彼女は波瀾万丈だった。1992年に貴花田(現・貴乃花親方)と婚約発表するも、翌年に破局会見。1994年には自殺未遂がウワサされもした。この映画で共演したビートたけしとの関係も取り沙汰されたころだ。

「すったもんだがありました」と缶チューハイのCMで自虐的コピーを囁いていたこともあった。まさに、いろいろあって現在に至るわけで、この作品を四半世紀ぶりに見ると感慨深い。

《映画評論家・秋本鉄次》

 

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