美女への「異常な愛」激しい濡れ場と鮮烈ヌードの衝撃映画

映画評論家・秋本鉄次のシネマ道『ベルリン・シンドローム』

配給/レスペ 新宿武蔵野館ほかにて4月7日から公開中
監督/ケート・ショートランド
出演/テリーサ・パーマー、マックス・リーメルトほか

昨年公開された異色の戦争映画『ハクソー・リッジ』で、主人公が母国に残した妻役で鮮烈な印象を与えてくれた美人女優、テリーサ・パーマー。とにかく、ものスゴきれいなネーちゃんやわあ、とボクは“てなもんや三度笠”の藤田まことみたいに快哉を叫んだっけ。ついでに、何が悲しくて、こんな美人妻残して、志願で戦地に行くかなあ、と大いに疑問に思ったほど。そんな彼女が、ここでは異国の地で監禁飼育される受難の美女を、激しい濡れ場やヌードも辞さず、体当たりの熱演を見せてくれるのだからコイツは見逃せない。

ドイツのベルリンを旅行中のオーストラリアの女性カメラマン、クレア(パーマー)は、高校教師と名乗るアンディ(マックス・リーメルト)と知り合う。ハンサムで好印象の彼に街を案内してもらい、翌日、ついその自宅で情熱的な一夜を過ごすのだが、彼は豹変し、恐怖の監禁が始まるのだった…。幽閉され、ベッドに拘束される絶望の日々。脱出を試みるも失敗し、逆に制裁を受けてしまう。

 

監禁男の屈折した「異常性」

『ハクソー・リッジ』では、まばゆいばかりだった美貌も、長期の監禁飼育生活に目もくぼみ、クマができて、凄絶な美しさに変わる。

監禁男の屈折性が垣間見れるのは、彼女に新しいピンクのブラジャー、パンティーを与え「ポーズを取れ」と命じるとき、彼女が忖度して過剰な格好をすると「そこまでするな」とたしなめるところ。ややこしい奴ちゃ。ボクは個人的にはこのシーン好きだけど。

はたまた、シャワーで背中を洗ってやったり、爪の世話をしたり、本を買ったり、けっこう“マメ男”なところに異常性が表れる。パーマー嬢は、このシャワー・シーンで完脱ぎしてくれて、乳輪控えめな形よい乳房があらわに、ツンとエレクトした乳首がエロい。やっぱり向こうの女優さんは潔く脱いでくれるねえ。感心、感心。

「何故、私なの?」と彼女に聞かれると「君は僕にとって完璧だからだよ」と答え、お人形扱いする監禁男。捕らえた美女を蝶のように扱う、巨匠ウィリアム・ワイラー監督の往年の名作『コレクター』(1965年)というのもあったし、女性を監禁飼育する歓びで言えば、邦画の『完全なる飼育』シリーズが知られている。

クライマックス、「死ね、このクソ野郎!」と直接鉄槌を下すのかと思いきや他の形で収束してゆくのが少々意外だったが、女性監督のケート・ショートランドは“お約束”を避けたかったのだろうか。

ともあれ監禁美女テリーサ・パーマーの受難のヌード、濡れ場をたっぷりと拝めるだけで、この映画はモトが取れるというものだ。

 

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