再放送やDVD化がされないドラマが存在する理由

(C)Fekete Tibor / Shutterstock

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過去に放送された番組の2次利用のために現在、連絡の取れない出演者の情報提供を呼び掛けている『一般社団法人 映像コンテンツ権利処理機構』(略称・aRma)というサイトがある。

過去には連続ドラマ『ショムニ』(フジテレビ系)に出演して人気だった女優の宝生舞が一時行方不明となり、サイトに掲載されたことがあり話題になった。その後、周囲からの連絡で所在が明らかになり、この一件がきっかけでサイトの存在を知り、自分の名前を見つけたほかの不明者からサイトに連絡があったケースもあったようだ。

「実際に行方不明になっているのは数作品のドラマに出演しただけで引退してしまった役者など、ほとんどが無名に近い人で、宝生のような有名な俳優が行方不明になるというのは珍しいケースでした。もっとも、著名人では高峰三枝子やたこ八郎、ポール牧、沢村貞子などが掲載されていますが、これはその遺族や権利者と連絡が取れないためでしょう。ドラマ『特命係長・只野仁』に出演していたAV女優の紋舞らんも掲載されていますが、AV女優の場合、引退後は結婚して普通の生活をしている人も多く、名乗り出るケースはあまりないと考えられます」(芸能記者)

 

「著作隣接権」という権利

それにしても、番組の2次利用のためとはいえ、そもそもなぜ、すでに芸能界にいない人を探す必要があるのだろうか。

「2014年には、テレビ東京が開局50週年を記念した社史と、そのDVDを作成するとして、過去の番組出演者の行方をネットで公開し、情報提供を呼び掛けたことがありました。出演者には『著作隣接権』があり、これは実演が行われたときやCDなどの音源や放送が行われたときなどから50年を保護期間としています。特に古いドラマの場合、1回の放送しか前提にしておらず、出演者全員に再許諾を取ることが困難なため、視聴者からの再放送やDVD化の要望にも応えることができず埋もれている作品も多いのです」(同・記者)

ネットの普及で、オンデマンド作品や過去の作品をスマートフォンやパソコンで気軽に視聴できる時代になった。しかし、かつての名作ドラマがいつまでたっても再放送やDVD化されないのは、こんな理由もあったのだ。

 

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