4月からスタートした連続ドラマの初回平均視聴率が出そろった。トップは『特捜9』(テレビ朝日系)で16.0%。2位は『未解決の女 警視庁文章捜査官』(同)の14.7%。3位は『ブラックペアン』(TBS系)で13.7%と続いている。
1位になった特捜9は、『警視庁捜査一課9係』シリーズの続編の刑事ドラマだ。主演は『V6』の井ノ原快彦が務めている。2位も刑事ドラマの未解決の女で、こちらは波瑠と鈴木京香がバディを組み、文書解読を糸口に未解決事件に迫るというもの。このように、春ドラマの初回視聴率は刑事ドラマが上位を占めている。
だが、制作者側が刑事ドラマにこだわるあまり、“ほころび”も出始めているようだ。
「特捜9は、解散した9係のメンバーたちが再び集まるまでの流れが無理やりだと感じました。どうしても集結させるという制作者側のこじつけが見えてしまい、ちょっとしらけましたね」(テレビ雑誌編集者)
刑事ドラマは高視聴率が狙いやすいためか、どのテレビ局も考えることが同じになるようで、今クールの連続ドラマでは珍しい現象が見られた。
テーマ設定が二重で重複
「未解決の女と『シグナル 長期未解決事件捜査班』(フジテレビ系)が、“刑事モノ”で“未解決事件”を扱うというテーマ設定を重複させてしまったのです。これはお互い数字(視聴率)を意識せずにはいられないでしょう」(同・編集者)
ちなみに初回視聴率ではテレビ朝日がフジテレビを5%上回っている。
一方、3位は『嵐』の二宮和也が主演するブラックペアンだった。放送時間は日曜日の午後9時からで、直前に松本潤主演の『99.9-刑事専門弁護士- SEASON2』が放送されていた枠だ。2クール連続で嵐のメンバーが主役を務めている。
「松潤の99.9は初回平均視聴率が15.1%、全話平均視聴率は17.6%と今回の『特捜9』の初回を上回る高視聴率でした。二宮も必ず比較されるでしょうから、プレッシャーはあるでしょう」(同・編集者)
テーマは刑事モノで、主演はジャニーズ所属タレント。高視聴率獲得のためのこの“方程式”は、もうしばらく続きそうだ。
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