独身美熟OLの変身を描くコメディー映画「オー・ルーシー!」

映画評論家・秋本鉄次のシネマ道『オー・ルーシー!』

配給/ファントム・フィルム テアトル新宿ほかで4月28日より全国公開
監督/平柳敦子
出演/寺島しのぶ、南果歩、忽那汐里、ジョシュ・ハーネットほか

パツキンをかぶると人生が魔法のように変わる? パツキン好きとしては、その通り! と言いたいが、これは地味なアラフォー独身OLが変身してゆくヒロイン・コメディー。

ひょんなことから英会話教室に通うことになった節子(寺島しのぶ)は、パツキンのウイッグをかぶって“ルーシー”という外国人名になりきったら、ドンドン人生に積極的になり、同じくこの教室に通う中年男の小森(役所広司)とも知り合う。やがて、ハンサムな講師ジョン(ハリウッドのイケメン・スター、ジョシュ・ハーネット)に恋をし、彼を追って、アメリカ珍道中に発展する…。

前記の3人の他、忽那汐里、南果歩など日米主演級の俳優がそろう豪華メンツ。寺島が、やはりアメリカに旅立ってしまった姪の忽那を探す母親役の南とは昔から折り合いが悪い、という設定で、2人の“アメリカ喧嘩旅”が笑える。役所が『Shall We ダンス?』(1996年)のパロディーみたいな役どころなのも注目だ。これで、ラストにもっと意外性があれば良かったが、予想通りのところに落ち着くのが若干物足りない、というのが正直なところ。

 

お色気が物足りない

“物足りない”といえば、コメディー調であってもお色気は欲しかった。ヒロインの寺島しのぶは、決して美人じゃないけど、演技力と存在感抜群の個性派女優として知られる。初期の『赤目四十八瀧心中未遂』(2003年)、『ヴァイブレータ』(2003年)などのころから脱ぎっぷりも良かった。そこで思い出すのが11年前の『愛の流刑地』(2007年)である。こちらも地味な女性(人妻)が主人公だが、不倫相手の作家(豊川悦司)に“開発”されるという、いかにも渡辺淳一原作らしいお話。“愛ルケ”との略称がはやったものだ。

当時、ヒロインは誰が演じるのか? と話題になり、石田ゆり子か、鈴木京香か、と言われたものが、寺島に落ち着いた。地味な女性が開花してゆくサマは、意外と適役で、ボクも結果オーライではないか、すっかり得心した。まあ、正直、石田ゆり子版も作ってほしかったけど。

何しろ、冒頭間もなくから寺島・豊川のカラミが実にダイナミック。騎乗位で腰を思い切り振りまくり、セックスの快感を知り、溺れまくる、乱れまくる寺島の図は圧巻だった。『もう、めちゃくちゃにしてください。あ~ん、スゴい。お願い、殺して…』というセリフもエロいの何の。濃いめの乳首の美乳を惜し気もなくさらして、淫らな声を上げる寺島の姿。他にもバックや対面座位などラーゲも豊富で、エロス・スペクタクルとし大いに楽しめる“R-15”作品であった。そろそろまた脱いでいただけるだろうか、寺島さん!

 

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