学校でイジメ!相手の親と担任教師を訴えたらどうなる?

SoutaBank / PIXTA(ピクスタ)

新入学の1年生も1カ月が経ち、新しい友だちもできて学校に慣れてきたころだ。しかし、ゴールデンウィーク後に不登校、なんてこともあるので要注意。そんなときは、“いじめ”の可能性も考えなければならない。また、新入学の子供だけでなく、いじめによって既に引きこもりになってしまった子供を持つ親は、できるだけ早く解決策を見つけなければならない。

担任の先生や学校に相談するのは優先事項だが、最近では学校側の対応が不十分なこともよくある。場合によっては、警察に相談したり、加害者の子供の親や学校を訴えなければならない。訴訟を起こすには証拠が必要だ。教育問題に詳しい東京都内の弁護士はこう言う。

「子供の監督義務者に責任があるということで、親や学校を訴えるのは可能です。証拠がなくても、訴訟を起こすこと自体は可能ですが、証拠がなければ勝てません。いじめられた子供本人の証言も証拠になりますが、それだけでは証拠としては弱い。やはり、客観的な証拠が必要です」

この弁護士は次のようなものが証拠になると話す。

  1. いじめの記録(日時、場所、相手、被害の内容等を詳細に記録)
  2. いじめにより壊された物、汚された物
  3. いじめられた場面の動画、写真、いじめられた後の形跡が分かる写真
  4. 病院の診断書(ケガした経緯やうつになった経緯を詳細に記録)とそれらの領収書
  5. 同級生、先生などからの証言
  6. SNS等ネット上でのいじめの書き込み記録やメール記録
  7. 匿名アンケート(いじめがおこなわれていたか否か学校側に匿名アンケートをとってもらう)

では、証拠があれば、裁判で必ず勝てるものだろうか。

 

アンケートを証拠として提出した場合に…

「実際の裁判では、いじめがあったことだけではなく、いじめが原因で引きこもりや精神障害になったという因果関係も証明する必要があります。また、学校や親などの監督義務者の責任を追及するのであれば、それらの者が監督義務を尽くさなかったことや、その監督義務違反によっていじめが生じたという因果関係をも証明しなければなりません」(同・弁護士)

法的には因果関係が証明できる範囲でしか責任を問えないし、いじめを巡る訴訟では、そのいじめが原因で一定の結果や損害が生じたというところまで認定できないことが多いという。

「学校でのいじめを原因とした2011年の損害賠償請求訴訟において、学校が実態確認のためにおこなった無記名アンケートが提出されました。回答のなかには被告生徒らのいじめ行為をうかがわせる記載が複数ありました。しかし、裁判所は信用性に問題のある回答が寄せられる危険性が高いとして、それによって被告生徒らのいじめ行為を認定することはできないと結論付けました。匿名アンケートだけでは証拠として不十分でしょう」(同・弁護士)

学校側が適切な対応をしてくれないならば、親としては黙って見ているわけにはいかない。裁判は最終的な解決方法のひとつだが、証拠集めとしっかりした理論武装が必要なようだ。

 

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