違法サイト「漫画村」の捜査開始で明らかになる実態

ハッカー studiostoks / PIXTA(ピクスタ)

(C)PIXTA

インターネット上に漫画を無断公開し、4月に閉鎖された海賊版サイト『漫画村』について、福岡県警などが著作権法違反の疑いで捜査を開始したことが分かった。複数の出版社が告訴状を提出したことを受けてとみられる。

一部報道では、昨年9月から今年2月にかけて延べ約6億2千万人がサイトを利用。ひとりが1冊を読んだと仮定した場合の被害額は約3192億円と試算されている。

「例えば、人気漫画の『ONE PIECE』は、3月に発売された最新巻の初週売り上げが、十数万部も減りました。漫画村の影響だろうとは見られていましたが、業界全体で被害額がこれほどまでとは…正直驚きました」(出版関係者)

捜査の着手を受け、インターネット上ではさまざまな反応が見られる。

《やったぜ! ざまぁ!》
《遅いな、本当に動きが遅い》
《いや、閉鎖したんだからもういいだろ》
《ちょっと大げさな額だな》
《まだ捜査すらしてなかったんかい》

そのなかで多いものとして《なぜ福岡県警?》という疑問がある。

 

大がかりな運営形態

「福岡県警のサイバー犯罪対策課は、過去にファイル共有ソフトを使用した著作権法違反について成果を上げたことがあります。そのノウハウを生かす狙いがあるのかもしれません。ほかに考えられる理由として、運営者の目星が付いている可能性もあります。それが福岡県警の管轄であるとか…」(IT系ライター)

実際に、NHKが4月に放送した番組では、独自取材によって漫画村の運営者にかなり近しいところまで迫っていた。

「NHKの番組では、漫画村のIPアドレス(インターネット上の住所)から、アメリカを経由してウクライナのサーバーにデータがあることを突き止めていました。借りているのは『アジアの企業』だという証言も出ています。日本も含めたアジアで運営されているのは分かりきっていましたが、改めて確認できたのは大きいのではないでしょうか」(同・ライター)

さらに、漫画村の運営はスウェーデンのプロバイダーを介していることも判明していた。

「アメリカ、ウクライナ、スウェーデンと、かなり大掛かりな仕組みになっています。しかもスウェーデンのプロバイダーは『防弾ホスティング(契約者情報を徹底的に秘匿するサービス)』付きとか。ここまでやるのは個人では考えにくく、組織的なプロ集団が運営していることはまず間違いないでしょう」(同・ライター)

この番組では、漫画村の運営に関わっていると思われる会社へのインタビューにも成功していた。

「その会社が“シロ”だとしても、漫画村に広告を出稿していた代理店をしらみつぶしにしていけば、やがては大元にたどり着くはずです」(同・ライター)

続報が待たれる。

 

【画像】

(C)studiostoks / PIXTA(ピクスタ)

【あわせて読みたい】