主役は「おかん」!? 北朝鮮の不思議な庶民生活

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21世紀の秘境、飢餓と粛清と拷問がいまだにはびこる北朝鮮。各国からの経済制裁下にあっても庶民は粘り強く生きている。

「活性化する市場を支えているのは物々交換ですが、“金主(トンジュ)”と呼ばれる”赤い資本家”も誕生しており、タクシーや不動産事業などで活躍しています。アフリカの独裁国家に銅像を売るビジネスも盛んで、これで結構外貨を稼いでいます。中朝国境の大学生などは1クラス30人中で5人ほどが携帯電話を持っており、憧れはバイクです。ただしナンバーを取るのに1000ドルもかかります。いま全国に市場経済が広がりつつありますが、国は配給をしなければならないから仕事をくれるわけではない。それなのに税金はいろいろな名目でたくさん納めなければいけないのです」(北朝鮮ウオッチャー)

堅調な北朝鮮経済を支えているのは“おかん”たちだ。男たちには仕事がないことも多い。だから家を守っているだけの夫は、外で稼ぐ妻から“ワン公”と呼ばれている。

 

学生は教師への賄賂のために働く

学校でも授業料は無料には違いないが、そのかわりに先生たちへ賄賂を渡さなければならないという。いくら勉強を頑張っても賄賂を渡さなければテストの成績はよくならない。北朝鮮の大学教授には、給与がほとんど支給されないから、国は給与の支払いを学生に押し付けているわけだ。

「賄賂のために商売に精を出さなければなりません。学生の商売はチマチマしたもので、粉せっけんや飴やお菓子を卸売りで買って、自分で小さく包装して田舎に行って売るという薄利多売です」(同・ウオッチャー)

動物愛護団体が知れば目を剥くような衣類として、犬の毛皮コートがある。2010年当時、約70万北朝鮮ウォン(非公式レートで88ドル=約9500円)もする代物だ。

「こうした防寒着を身に付けられるのは親が党職員などで、自家用車を持ち特別なアパートに住んでいるという生活水準でなければ買えません」(同・ウオッチャー)

平壌ではタクシーが走っているが、中国の制裁で1リットル=1.2ドルだったガソリンが1.8ドルになった。だから稼ぐおかんたちは今日もリヤカーに積めるだけ積んで、力の続く限り売り物を運んでいる。

 

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