プーチン大統領「中国製品の輸入禁止」の裏にある意図

プーチン大統領

(C)Alena Jiang / Shutterstock

「中国からの車両を禁輸にしろ」

ロシアのウラジミール・プーチン大統領がこんな強権を発動した。中国で製造された列車車両部品が破断事故が多発しているためだ。

「引き金になったのは、昨年4月8日にモスクワ西部で起きた列車事故です。モスクワ発ベラルーシ西部のブレスト行きの長距離列車が、前方を走っていた近郊電車に追突し、列車の機関車以下車両4両が脱線しました。追突された電車の運転士が、線路を横切る人を確認し、非常ブレーキで停止、後続の列車の運転士もブレーキをかけたが効きが悪く、間に合わずに追突したというものです。ロシア鉄道の事故調査担当者は、『前方の電車のブレーキシステムが故障し、自動的に逆走したばかりか、追突列車のブレーキも欠陥品だったのが原因』と発表しました」(欧州在日本人ジャーナリスト)

プーチン大統領は「車両はいずれも中国の『南方匯通』の製造」と指摘し、今後、中国で製造された鉄道車両の輸入を禁止するよう求めた。加えて、中国の輸入攻勢からロシアの国内産業を保護するとも明言した。

中国製車両の事故率が高いのは事実だが、実は本音は別のところにあると指摘する向きもある。

 

中国の技術進歩がロシアの面子をつぶしている

「中国製品の欠点を喧伝することで、自国製品の売り込みを図ることにあるようです。つまり“ロシア・ファースト”のための発言というわけです。旧ソ連時代に自動車や航空機、軍需では戦車や戦闘機などあらゆる分野で技術を教えていた中国が、いまや逆に高速鉄道の技術を教える立場になったことが、ロシアの面子をいたく傷つけているのです。現在、旧ソ連邦内の中央アジアに中国が経済進出し、鉄道建設などを進めていることへの不快感もあります。日本の新幹線と世界で激しい受注競争を繰り広げている中国の高速鉄道が、現在ロシアでも高速鉄道建設プロジェクトに参画するという話が出ている折でもあり、プーチンも黙っていられなかったのでしょう」(同・ジャーナリスト)

中国メディア『今日頭条』はこう報じている。

《日本は、自国の高速鉄道の方が中国よりも数段優れていると思っているが、われわれはもはや鼻で笑うしかない。中国の高速鉄道は世界をリードする地位を獲得しているのだ》

どうやら最近日本で頻発する新幹線事故・事件をあげつらっているようだ。

 

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