謎だらけの国「北朝鮮のNo.2」は何人いるのか?

北朝鮮

画/彩賀ゆう (C)まいじつ

北朝鮮の金正恩党委員長が6月19日、中国の北京を訪問し、習近平国家主席と会談した。正恩委員長の訪中は3月の初訪問以来、早くも3回目となった。

このところ頻繁に外交の表舞台に顔を出す正恩委員長だが、いまひとつはっきりしないのは“北朝鮮にはナンバー2が一体何人いて、誰が本物なのか?”ということだ。対外的には金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員会委員長(国会議長に相当)がナンバー2に当たる。ところが、今年4月27日の南北首脳会談の折、金委員長の実妹、与正(ヨジョン)氏に席を譲る映像が世界に配信されてしまったことで“お飾り”であることを露呈し、与正氏より下であることが明らかになった。

その与正氏は、2014年にこれまたナンバー2といわれた崔竜海(チェ・リョンヘ)副委員長の次男の崔ソング氏と結婚したとのニュースが韓国メディアに報じられた。だが、詳細は不明なままだ。

「そもそも崔氏が表舞台から消えているのです。歴史的な第1回の訪中には、李雪主(リ・ソルチュ)夫人が同行し、件の崔氏、それに米朝会談で活躍した金英哲(キム・ヨンチョル)副委員長らが随行しましたが、最重要会談の場に崔氏の姿はありませんでした。崔氏は昨年10月、党組織指導部長という幹部の人事権と統制など国内統治のための権限をすべて取り扱う立場に就いています。従って、名実ともに正恩委員長と与正氏の次に来る権力者となったはずです。だからこそ、最重要会談に姿がなかったことに対して意外だとの指摘が出ているのです。米朝会談に向かう中国国際航空の政府専用機に乗り込む正恩委員長一行を見送る姿が目撃されています。つまり留守役ですね」(北朝鮮ウオッチャー)

 

最近登場した「新たな」ナンバー2

正恩委員長が重要な外交で金英哲氏を使い、崔氏を外すのはなぜか。それは崔氏の“前科”にある。

「崔氏は過去、女性スキャンダルでたびたび金正日総書記の不興を買い、権力中枢から遠ざけられていた時期がありました。その“変態”ぶりは、当然ながらアメリカのCIAなども承知しているはずですから、そんなスケベな幹部をアメリカ政権幹部の前に出すなどみっともないと考えたのではないでしょうか」(同・ウオッチャー)

しかし、最近になってもうひとりのナンバー2が登場した。『3階書記室』室長の金昌善(キム・チャンソン)氏だ。彼は現在、国内的には国務委員会部長、対外的には正恩委員長の首席補佐官として突如、表舞台にデビューし、二度の南北会談、世紀の米朝会談、そして今回含め三度の中朝会談をそれぞれ差配した実力者と見られる。

以上、ナンバー2が計5人。やはり複雑な権力構造を持つ国だ。

 

【あわせて読みたい】