W杯ポーランド戦の高視聴率も喜べない「大紛糾」フジテレビ株主総会

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6月28日の深夜から翌日未明にかけて行われたサッカーのワールドカップロシア大会Hグループリーグ第3戦、日本代表対ポーランド代表の試合中継は、平均視聴率が44.2%(ビデオリサーチ調べ=関東地区)と発表された。これを放送したフジテレビは喜びに沸いたようだが、視聴率低迷が長引く同局にとって、その安堵の時間は長くない。試合中継の前日、6月27日に行われたフジテレビの持ち株会社であるフジ・メディア・ホールディングス(フジHD)の株主総会では、例年以上の紛糾が巻き起こっていたのだ。

昨年の6月は、トップ在任29年の日枝久氏が代表取締役会長から取締役相談役に退き、後任に社長だった嘉納修治氏が昇格、宮内正喜氏が社長に就任するなど経営体制に大きな変化があった。今回の総会は、その新体制1年の評価が問われるものだった。

フジHDの総会は毎年荒れることで有名だが、今回、総会に出席した株主がこう話す。

「質疑応答のとき、ある株主が企業価値向上のために指原莉乃や岡村隆史を取締役にせよと言っていました(笑)。また、別の株主が内部告発だとして、昨年行われたイベント『お台場みんなの夢大陸』の入場者数が3倍以上に水増しされたものではないかと質問していました。主催者発表では400万人でしたが、実際は112万人ではないかと。また、内部告発によれば、入場者数は会場内4か所でカウントされた合算で、同一入場者を複数回カウントしたものだということです。イベントの収支も6億円の赤字といううわさがあり、電通もグルになっているとも言っていました」

これが本当だとしたら、神戸製鋼など大企業の品質偽装と同じだ。

 

株主総会での「やらせ疑惑」で係争中

「民放キー局の視聴率競争で数年前からフジテレビは4番手に低迷し、背後にはテレビ東京しかいない苦境が続いている。2018年3月期のグループ連結の売上高は6465億3600万円で、前期比1.1%の減収でしたが、本業のもうけを示す営業利益は13.2%増収で252億5800万円、経常利益も15.6%増の351億2000万円でした。相変わらず都市開発事業は好調ですが、当期純利益は8.9%減の249億5600万円という結果。まだ本格的な業績回復傾向が見えないということでしょう。今後の都市開発事業の目玉は、お台場へのカジノ誘致ですが、これを批判した株主もいました」(全国紙経済部記者)

フジHDの株主総会を巡っては、2014年と2015年の総会に関し、株主2人が“やらせ総会”だとして決議取消を求める訴えを起こした。東京地裁は「2014年総会で質問した株主16人のうち、8人がフジテレビの幹部社員株主」であると認めたものの、原告側の請求は棄却。2015年総会についても請求を棄却したものの「質問した株主17人のうち5人がフジテレビの社員株主」と認めた。原告側は東京高裁に控訴したが、いずれも控訴棄却され、現在は最高裁に上告中だ。

「会社側が仕込んだ“やらせ質問”が今年の総会であったのかどうか分かりませんが、裁判でやらせがあったと認定された以上、会社側も露骨なことはできないでしょう。とはいえ、日枝時代からの強引な議事運営はほとんど変わっていませんでした」(同・記者)

“負け試合”を放映して高視聴率をたたき出したフジテレビに対し「喜んでる場合か!」などの罵声も聞こえてきそうだ。

 

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