玉山鉄二「マンガ家・赤塚不二夫」を演じる「バカ演技」が前評判を覆して好評

玉山鉄二

(C)まいじつ

俳優の玉山鉄二がギャグマンガの巨匠である赤塚不二夫氏を演じることで話題になったNHKのドラマ『バカボンのパパよりバカなパパ』。これが6月30日から始まっている。

「赤塚氏が亡くなってから、この8月で10年を迎えます。タモリが葬儀で『私もあなたの数多くの作品の一つです』と弔辞を読んだのが、ついこの間のことのように感じらます」(エンタメ誌記者)

このドラマは、赤塚氏の一人娘である赤塚りえ子氏のエッセイが原作だ。赤塚氏の最初の妻である赤塚登茂子さんを長谷川京子、2番目の妻である赤塚眞知子さんを比嘉愛未、そして娘の赤塚りえ子社長を森川葵(子供時代は住田萌乃)がそれぞれ演じている。

しかし、初回が放送されてから最も高い評価を受けたのが、赤塚氏を演じている玉山だった。

「赤塚は私生活でもあらゆる局面で笑いを取りにいく“バカ”を目指していました。そのハチャメチャさを玉山が上手く表現しています」(演出家)

出演者が発表された当初は、玉山と赤塚氏では「全くイメージが違う」とSNSなどを中心に多くの批判があった。とはいえ、同じ放送枠のドラマで昨年、山本耕史が『植木等とのぼせもん』で見事に植木等になりきっていたという先例があった。玉山はそれを参考にしたのか、演技には“振り切った”ものがあり、そのまま赤塚氏のように見えてくると評判だ。

 

赤塚氏の家の雰囲気が忠実に再現されている

「赤塚さんの家は、いつも誰かしらのゲストが来ていてにぎやかでした。“来る者は拒まず”の暖かさにあふれる赤塚さんの家の様子も、仕事場も忠実に再現されており、相当なリサーチをしてから撮影に入ったと感じました」(赤塚氏を知る漫画雑誌編集者)

赤塚氏の家は、元女房の登茂子さんが四六時中、家に遊びに来ていたことでも知られる。

「晩年の赤塚さんは大酒飲みになっていったのですが、登茂子さんが眞知子さんの料理を手伝いによく来るなど、赤塚さんの晩年まで元女房との交流が長く続いていました。そのあたりの雰囲気もよく出ていました。赤塚さんのことをよく知る人たちも、仕事場での様子や飲み屋でノリノリになる赤塚さんの様子が再現されているのを見て『そうそう、あの通り』と手を打っているのではないでしょうか」(同・編集者)

ストーリーは、赤塚氏の娘であるりえ子氏が、冷静に父親を観察しているのがよく分かる構成となっている。

「漫画を描かなくなってテレビなどで活動し始めた赤塚さんは『いつしかまた漫画を描きたい』という思いを持ち続けていました。死ぬ直前には、スポーツ新聞での連載がほぼ決まっていたのですが、残念ながら実現しませんでした」(同・編集者)

“バカ”になりきる玉山の熱演で好評のこのドラマだが、当時の雰囲気を再現している美術スタッフや他の俳優たちの努力も見逃せない。2話目以降も楽しみだ。

 

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