初任給の全額を「被災地に寄付」した元巨人選手はなぜ窃盗犯になったのか

(C)Beto Chagas / Shutterstock

読売ジャイアンツ球場のロッカールームから選手のユニホームなどを盗んだ疑いで、プロ野球の読売ジャイアンツの元選手である柿澤貴裕容疑者が逮捕された。

柿澤容疑者は消費者金融から借金があり、その返済に困ったことから、同僚である阿部慎之助のバットや、菅野智之のグラブなど約110点を盗み、約100万円の収入を得ていたという。

借金といえば、先日も千葉ロッテマリーンズの大嶺翔太元選手が金銭トラブルから任意引退しており、度重なる不祥事に球界のモラルが問われている。

「そもそもプロ野球選手になれるのはごくひと握りのエリートしかいません。幼少期から神童扱いされ、プロ入り時に若くして契約金で大金を手にしてしまうので、タガが外れてトラブルを起こす選手は昔から少なくないのです。最近ではどこの球団でも、選手の素行には目を光らせており、日々の行いには注意するよう指導しているのですが、すべての選手を管理することは難しいでしょう」(スポーツ紙記者)

 

楽天入団直後には…

実際にプロ野球選手と言っても、一人一人を見れば今時の若者であることは間違いない。中にはタバコを吸いながらパチンコ店に入り浸ったり、夜の店でハメを外す選手も多いという。

「巨人はかつて、“球界の盟主”といわれ、選手の金髪やひげを禁止していましたが、あくまでもそれは表向きだけで、実際は選手の素行に関してはかなり管理が緩いのです。逆に広島東洋カープは、選手と契約する前にどんな家庭で育ったか、選手の性格はどうか、協調性はあるかなどをかなり厳密に調べ、チームに合わない選手はどんなに優秀でも契約することはありません。『プロなんだから野球で活躍すればいいじゃないか』という考え方もありますが、子供たちが憧れるような選手を育てていかないと、今後は他の競技にどんどん人気を奪われてしまいますよ」(同・記者)

金銭管理が不得手な人は野球選手でなくても少なからずいるだろうが、生活に困窮して同僚の用品を盗んで売っていたとあっては、間違っても同情する声は聞こえてこない。

柿澤容疑者は、2012年のドラフト6位で東北楽天ゴールデンイーグルスに入団し、プロ生活をスタートさせたが、そのときの初任給50万円を全額、宮城県の石巻工業高等学校に寄付し、東日本大震災の復興に役立てていた過去がある。今こそそのときの初心を思い出し、今後の人生で同じ過ちを犯さないよう頑張ってほしいものだ。

 

【あわせて読みたい】