20代の若者から高齢者… 大学通信教育課程で学ぶ面白さと人間模様

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「一生勉強 一生青春」

詩人で書家の相田みつをはそう書にしたためた。

筆者も、独身のまま30代後半という中途半端な年齢になり、「一生勉強」には、まだ残りの人生の長さを考えるとぞっとするが、「一生青春」には、大いに励まされる。そんな言葉を自分本位な解釈で受け止め、今年4月、憧れの慶應義塾大学に入学した。といっても通信教育課程だが…。

入学して実感したのは、これだけ物欲に満たされた日本に、学習欲で飢えている社会人が思いのほか多いということ。中央、法政、日大など通信教育課程を設ける数ある私立大学の中でも、慶大は1番人気を誇る。

全国的な知名度や通学のレベルの高さゆえでもあるが、通信教育の歴史では国内では最も古く、講師陣や受講科目も充実している上に、他の大学に比べて、学費が手頃。スクリーングの受講の仕方や卒業までの在籍年数などにもよるが、4年かかっても100万円には程遠い。毎年、出願数は非公表だが、ここ最近は常に1万人近くの学生が在籍している。

肝心の学生はというと、大学卒業してすぐ、教職課程だけを受講する人、卒業学部が限定される資格取得に臨むため、社内でのキャリアアップのためなど、20代~30代の比較的若い層の学生たちは、必要不可欠な理由がある場合が多い。